ホンダTL125のドライブチェーン調整方法と注意点|テンショナーの扱いも解説

車検、メンテナンス

クラシックトライアルバイクとして根強い人気を誇るホンダTL125。メンテナンス性も高く、ユーザー自身での整備を楽しむ方も多いですが、ドライブチェーンの調整については意外と誤解されがちです。特にテンショナー(チェーンスライダーやローラー)の取り扱いについて疑問を持たれる方も多いのではないでしょうか。

TL125のチェーン調整の基本

TL125のチェーン調整は、リアホイールのアクスルシャフトの両側にあるアジャスターを回して行います。スイングアームにある目盛りを左右均等に合わせることで、ホイールが正しく直線に保たれます。

この調整時、チェーンテンショナーを装着したまま作業するのが基本です。テンショナーがチェーンのテンションを保つための機構である以上、調整時に外すと本来の張り具合を確認しにくくなるためです。

なぜテンショナーを外さないのか?

テンショナーは走行中のチェーンの暴れを防ぐ目的で設計されており、実際の使用状態に近い状態でチェーンの遊びを確認することが望ましいです。外した状態でチェーン調整をすると、適切な張り具合からズレてしまう可能性があります。

特にTL125はトライアル走行を意識した設計のため、スイングアームの可動域が広く、テンショナーの働きが走行安定性に大きく関わってきます。

チェーンの適正な遊びとは?

サービスマニュアルによると、TL125のドライブチェーンのたるみ(上下の振れ幅)はおよそ20〜30mmが目安です。ただし、これはセンタースタンドやリアタイヤ接地状態でスイングアームとドライブチェーンの角度がある程度自然な状態に近い場合に測定するのが望ましいです。

調整しすぎて張りすぎたチェーンはスプロケットやベアリングの寿命を縮める原因になりますので注意しましょう。

ビギナーでもわかりやすい調整手順

  1. センタースタンドを立てる、またはメンテナンススタンドを使用。
  2. テンショナーを装着した状態でチェーンのたるみをチェック。
  3. リアアクスルナットを少し緩める。
  4. 左右のアジャスターを均等に回して調整。
  5. アクスルナットを締める前にチェーンたるみを再確認。
  6. ナットを規定トルクで締めて、最終確認。

この手順を守れば、テンショナーを外すことなく正しいチェーン調整が可能です。

異音や不具合が出たら

もしチェーンから異音がしたり、テンショナー周辺から擦れる音が聞こえるようであれば、テンショナー自体の劣化やローラーの摩耗も考えられます。ゴムローラーの亀裂、ステーの歪み、ベアリングの固着などもチェック対象です。

純正部品は生産終了している場合もありますが、リプレイス品や流用情報も一部出回っていますので、旧車オーナー向けの専門ショップなどで相談してみるのもおすすめです。

まとめ:テンショナーは外さず調整するのが基本

TL125のような旧車トライアルバイクでは、構造の理解と正しい整備知識が長く楽しむカギとなります。ドライブチェーン調整は、テンショナーを外さずに行うのが原則。しっかりと遊びを確認し、無理のない範囲で調整していくことが大切です。

不安な場合は旧車整備に詳しいバイクショップや経験豊富なユーザーの知見を活かすと、より確実なメンテナンスが行えます。

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