ベースカラー塗装後のウレタンクリア塗装、最適なタイミングと下地処理のポイント

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車のエアロパーツなどを自家塗装する際、仕上がりを大きく左右するのが「ウレタンクリアの塗装タイミング」です。特にソフト99など市販塗料を使う場合、適切な乾燥時間や下地処理を守らないと、密着不良や剥離の原因となります。本記事では、ベースカラー塗装後にウレタンクリアを塗るまでのベストなタイミングと、間が空く場合の注意点を詳しく解説します。

基本:ベースカラーとウレタンクリアの関係

ウレタンクリアは、ベースカラーが十分に乾燥し、かつ密着性が保たれた状態で施工する必要があります。通常は、ベースカラー塗装後から24時間以内にクリアを塗るのが理想です。これは、塗料表面がまだ「足付き」(密着の下地)が生きている時間内だからです。

ソフト99などの2液ウレタンクリアの場合、化学硬化型のため、下地との密着が不十分だと「はじき」や「剥がれ」が起きやすくなります。24時間を過ぎると、塗膜が完全硬化し、密着性が著しく低下する恐れがあります。

数日〜1週間空く場合の対処方法

やむを得ず1日以上空いてしまう場合、塗装面の再処理が必須です。具体的には、耐水ペーパー(#800〜#1000)での水研ぎを行い、表面にしっかりと足付け(細かいキズ)をつけることで、クリア塗装の密着を確保します。

このとき重要なのは、ベースカラーの削りすぎに注意すること。カラー層を貫通してしまうと色むらや補修跡の原因となるため、力を入れすぎず、均等に表面をなでるように研磨しましょう。

ホコリ噛み対策としてのペーパーがけ

ベースカラー塗装後にホコリが噛んでしまった場合も、やはりペーパー処理が有効です。ただし、クリア前提の塗装では下地に微細なキズが残るため、最終的には#1000以上の仕上げ用ペーパーやスコッチパッドで整えることを推奨します。

また、作業前には必ず脱脂(シリコンオフ等)を行い、表面の油分やゴミを完全に除去しておくことが重要です。これにより、クリアの食いつきが格段に向上します。

実際の作業例:1週間空いたケース

あるユーザーは、ベースカラー塗装から1週間後にウレタンクリアを施工。中研ぎに#800を使用し、脱脂・清掃後にクリアを3層に分けて塗装。その結果、密着不良や白化もなく、美しい艶が得られたとのことです。

このように、間が空いてしまっても正しい下地処理を行えば、問題なく仕上げることが可能です。ポイントは「表面を再活性化」する作業を怠らないことです。

塗装環境と乾燥条件にも注意

ウレタンクリアは温度や湿度の影響を強く受けます。施工は気温15〜25度、湿度50%前後が理想です。逆に湿度が高いと「白化(かぶり)」のリスクが上がるため、雨天や高湿の作業は避けるようにしましょう。

また、2液ウレタンは硬化が始まると可逆性がないため、混合後は必ず時間内に使い切る必要があります(一般的には使用可能時間は4〜8時間)。

まとめ:タイミングが命。空ける場合は必ず再処理を

ベースカラーとウレタンクリアの塗装タイミングは、塗装全体の仕上がりを左右する重要なポイントです。理想は24時間以内のクリア施工ですが、1週間空いてしまっても、適切な足付けと脱脂を行えば十分対応可能です。美しい仕上がりを目指すためにも、手間を惜しまず下処理を丁寧に行いましょう。

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