カーフィルムは紫外線カットやプライバシー保護の目的で使用されますが、未使用のまま長期間保管していた場合、果たしてその性能は保たれているのでしょうか?今回は、20年以上前のカーフィルムの劣化や再利用の可否について解説します。
カーフィルムの一般的な耐用年数とは
カーフィルムの寿命は通常5〜10年程度とされています。これは車両に貼り付けた状態での紫外線・熱・湿気などによる経年劣化を想定したものです。未使用で保管されていても、素材の経年変化は避けられません。
特に古いフィルムでは、接着剤が劣化していたり、変色・ひび割れが発生している場合もあります。見た目には問題がなさそうでも、貼り付け後に早期に剥がれたり、視界が悪くなる可能性もあります。
劣化の主なサインとチェックポイント
保管していたカーフィルムを使用する前に、以下のような点を確認しましょう。
- 粘着面に異臭やベタつきがないか
- フィルム全体に色ムラや変色がないか
- 巻きグセが強すぎて平らに戻らない
- 手触りが硬くなっていたり、フィルム表面が粉を吹いていないか
これらが確認された場合、貼り付けたとしても効果や耐久性に問題が出る可能性が高いため、使用は推奨されません。
古いカーフィルムを使うリスクとは
仮に見た目に問題がない場合でも、20年前の製品では以下のようなリスクが伴います。
- 施工時にフィルムが割れる・裂ける
- 車内の熱・湿気で短期間に剥離する
- 紫外線カット率が著しく低下している
- 窓ガラスに接着剤の跡が残り剥がしづらい
万が一施工してしまった場合、修復や再施工に余分なコストと手間がかかることになります。
カーフィルムの保管環境も重要なポイント
フィルムの劣化は製造年だけでなく、保管環境にも大きく左右されます。温度や湿度が高い場所に保管されていた場合、素材の変性が進みやすくなります。
押し入れの中でも夏場は高温になることがあり、また乾燥や湿気によるフィルムへの影響も軽視できません。保管時の状態が明確でない場合は、劣化の可能性が高いと考えるべきでしょう。
新しいフィルムとの性能差
近年のカーフィルムは、赤外線(IR)カットや飛散防止性能など、多機能化が進んでいます。価格帯は似ていても、性能や貼りやすさに雲泥の差があります。
数千円の出費で最新のフィルムに張り替えるほうが、長期的には安全性・快適性・美観の面でメリットが大きいです。
まとめ:20年前のカーフィルム使用は慎重に判断を
結論として、20年前に購入し保管していたカーフィルムは、使用しない方が無難です。表面上問題がなくても、粘着性や透明度、紫外線カット性能が大幅に低下している可能性があります。
万が一使う場合でも、貼り付け前に十分なテストを行い、安全面と施工性を確保したうえで判断しましょう。可能であれば、現代の高性能なフィルムへの交換をおすすめします。
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