ホンダNS-1のカスタムにおいて、ボアアップは性能向上の定番チューニングです。中でもキタコの63.9ccスーパーボアアップKITは人気が高く、手軽にパワーアップを図れるパーツとして支持されています。しかし、単体での装着では本来の性能を引き出せず、周辺部品やセッティングにも注意が必要です。
キタコ63.9ccボアアップKITの特徴
品番210-1057900で展開されているキタコのスーパーボアアップKITは、純正50ccから63.9ccに排気量を拡大することで、中低速のトルク向上と高回転域の伸びを両立させる構成です。
シリンダー・ピストン・ガスケット類が同梱されており、初心者にも扱いやすいのが特徴です。
必須の補強・交換パーツ一覧
ボアアップに伴い、以下のパーツを同時に交換・強化することでエンジンへの負担軽減と性能の安定化が図れます。
- 強化クラッチ:ノーマルクラッチではトルクに負けて滑る可能性があります。
- ハイギアセット:トップスピードを活かすためにファイナルギア比を最適化。
- CDIユニット:回転リミッター解除で高回転域まで伸ばせます。
- 大容量ラジエーター:発熱量増加に対応する冷却性能アップ。
- プラグ(8番以上):燃焼温度に適した熱価へ変更。
また、排気量アップにより点火タイミングや混合比にも影響が出るため、キャブセッティングと点火時期調整も必須項目です。
ビッグキャブとチャンバーの選び方と相性
ケイヒン製のビッグキャブを装着する際は、口径の選定がポイントになります。排気量が63.9ccであれば、21~24φのキャブが定番で、低速の扱いやすさと高回転域のバランスが取りやすいです。
チャンバーについては、M9チャンバーは中高速域重視、ワルツ機械製サイレンサーは音質やレスポンスに優れる特性があり、セッティング次第では純正リブラとも好相性です。
おすすめの追加カスタムと快適化パーツ
走行性能を上げるだけでなく、快適性や安全性を高めるカスタムもNS-1を楽しむ上で重要です。
- リアショックの強化:パワーアップに伴う安定性の向上。
- 強化ブレーキパッド:速度域の上昇に対応する制動力が必要です。
- スプロケットの調整:街乗り or サーキット仕様で最適な加速特性を選べます。
- 電装系のメンテナンス:CDI変更後の点火安定化。
特に街乗りでは、加速とトルク感を重視したセッティングが乗りやすさを左右します。
セッティングとメンテナンスの注意点
ボアアップ後はキャブセッティングが不可欠です。ジェットの番手調整やエアスクリュー調整によって、スロー系とメイン系のバランスを整えましょう。また、慣らし運転期間(300km~500km)はエンジンを守るために最も重要です。
定期的なプラグチェックやオイル交換も、焼き付きやトラブル防止の基本です。
まとめ|NS-1のボアアップを成功させる鍵は「全体バランス」
NS-1におけるボアアップは、単なる出力向上だけでなく「トータルバランス」の構築が重要です。周辺パーツの選定やセッティング、冷却系の強化によって、快適かつトラブルのないカスタムライフが実現します。
自分の使い方(通勤・ツーリング・サーキット)に合った仕様を見極め、一貫性のあるカスタムを心がけましょう。
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