レクサスはなぜ「安っぽい」と言われるのか?ベンツとの違いと誤解を解く視点

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高級車としての地位を確立しているレクサス。しかし、メルセデス・ベンツと比較して「安っぽい」との声があるのも事実です。今回は、そうした評価の背景や誤解、そして両ブランドの成り立ちや価値の違いに焦点を当てていきます。

レクサスとベンツのブランド戦略の違い

レクサスは1989年に北米市場向けに誕生した比較的新しいブランドで、主に信頼性・快適性・静粛性を重視したクルマづくりを展開しています。対してメルセデス・ベンツは1926年創業と歴史が古く、「走る貴族」と呼ばれるプレミアム路線を貫いています。

このため、レクサスは実用性やコストパフォーマンスを求める層に強く、ベンツは伝統・ブランド・格を重んじる層に支持されがちです。この文化の違いが「印象の違い」として表面化しているといえるでしょう。

「安っぽい」と言われる理由は何か?

具体的には「内装素材がチープに見える」「インフォテインメントが洗練されていない」「デザインが保守的」などの声があります。

しかしこれは主観による部分が多く、実際には近年のレクサス車(例:LSやRX)は高級感や質感の向上が著しいです。特に職人の手作業による仕上げや「匠の技」が盛り込まれたインテリアは、欧州車とは異なる美学を感じさせます。

トヨタの信頼性とレクサスの強み

レクサスはトヨタの高級ブランドであり、最大の強みは「品質の安定性と耐久性」です。米国J.D.パワーの車両信頼度調査では長年トップに位置しています。

またアフターサービスの質も高く、レクサスオーナーの満足度は国際的にも評価されています。これは「所詮はトヨタ」というよりも、「トヨタの技術力を最大限活かした高級車」と捉えるべきでしょう。

ベンツが持つ“威厳”とは異なる魅力

ベンツは高価格帯のラインナップと独自のデザイン哲学(例:シルバーのスリーポインテッド・スター)により、“圧倒的な存在感”を演出します。

一方、レクサスは内に秘めた高級感や、ユーザー本位の快適性に重きを置いており、「目立たずとも上質」を追求する姿勢が見て取れます。つまり、両者は“高級”の方向性が異なっているだけなのです。

両者を比較する上でのポイント

  • 内装の質感:ベンツは豪華で重厚、レクサスは洗練され落ち着きある和的な雰囲気
  • 走行性能:ベンツは走行安定性と加速力に優れ、レクサスは静粛性と乗り心地が抜群
  • 価格戦略:レクサスの方がコストパフォーマンスに優れ、同クラスでも価格が抑えられている

まとめ:価値観で分かれる“高級”の定義

レクサスが「安っぽい」と言われるのは、その外見的・文化的な違いによるものであり、品質が劣っているわけではありません。

どちらのブランドにも独自の魅力があります。見た目や歴史の重みを重視するならベンツ、快適性や信頼性を求めるならレクサス、というように目的や好みによって選ばれるべきでしょう。

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