軽油用携行缶に誤ってガソリンが入った場合の対処法|使用の可否と今後の運用を解説

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ガソリンスタンドでの給油時、軽油携行缶に誤ってガソリンが入れられてしまうというトラブルは実際に起こり得ます。その際、「ガソリンは使っても大丈夫?」「携行缶は今後も軽油用として使えるのか?」といった疑問が出てきます。本記事では、混入した燃料の扱い方と携行缶の再利用について、安全面も踏まえて解説します。

混合燃料(軽油+ガソリン)は使用しても大丈夫?

今回のケースでは、30Lの軽油携行缶に残っていた軽油が1リットル未満、そこにガソリンが給油された状態です。比率で見ると、ガソリン:軽油 ≒ 30:1以下であり、ガソリンの性質が大きく勝る構成です。

この程度の混合であれば、ガソリン車や発電機で使用しても問題になる可能性は極めて低いと考えられます。実際、エンジンの動作に悪影響が出るのは、軽油の割合が5%以上になるような場合です。

ただし、ハイパフォーマンスなエンジンや繊細なキャブレター式エンジンでは控えた方が安全です。使用前に混合の程度を再確認するのがベストです。

軽油携行缶にガソリンを入れた場合の注意点

ガソリンと軽油では性質や引火点が異なるため、容器も異なる色で管理されています。一般的には。

  • 赤い携行缶:ガソリン専用(消防法で指定)
  • 緑・青・黄色の缶:軽油用など(規制緩和)

消防法上、ガソリンは“危険物第4類第1石油類”として管理が厳しく、指定されたガソリン携行缶以外での運搬・保管は法的に問題となる可能性があります。

今回ガソリンが入ったことで、その缶は事実上“ガソリン扱い”となる点に注意しましょう。

携行缶は軽油用に戻せる?洗浄の必要性と方法

再び軽油用として使用したい場合は、以下の対応をおすすめします。

  • 中のガソリンを完全に抜き取る(極力自然乾燥は避ける)
  • 軽油を少量入れてすすぎ洗い(フラッシング)を2〜3回繰り返す
  • 最終的に、ガソリン臭や揮発成分が残らないか確認する

このような処理を行うことで、軽油専用缶として安全に再利用できる可能性が高まります。

ただし、消防署やスタンド側では「ガソリン使用歴のある缶=ガソリン缶」として扱われることがあるため、再利用の際は十分に注意を。

スタンドへの誤給油を防ぐための対策

給油ミスは人的なミスであり、再発防止のためには携行缶への明確なラベリングや注意喚起が重要です。

  • 「ガソリン用」「軽油用」といった大きな表示ラベルを貼る
  • 色分けされた缶を使用し、スタンドで口頭でも念押し
  • セルフスタンドでは、スタッフ確認を必ず経て給油する

また、携行缶へのガソリン給油はスタッフ対応が義務のため、セルフ操作ではなく店員に依頼するようにしましょう。

まとめ

軽油携行缶に誤ってガソリンが入った場合、少量の軽油が混入していても基本的にはガソリン車・発電機に使用可能です。

ただし、消防法や安全性を考慮すると、ガソリンを入れた缶を再び軽油用に戻すには洗浄処理を行い、スタンドの判断にも従うべきです。

給油ミスを防ぐには、携行缶の明確な管理とラベリング、そしてスタッフとの確認が重要です。携行缶の安全管理を徹底して、事故や誤用を未然に防ぎましょう。

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