中古車購入は楽しみと同時に、不安も付きまとうものです。特に納車前に「車が誰かに乗られていたのでは?」と疑念が浮かぶような事態が起きると、不信感や不安が一気に膨らみます。今回は、中古車の納車前にETC履歴から利用が発覚したケースをもとに、起こり得る背景や考えられる可能性、そして対処方法をわかりやすく解説します。
納車前の車が使用されていた?実際にあり得るケース
契約・支払いが完了し、納車を待つ間に車が使われていたような形跡がある――これは決して稀な話ではありません。ETCの履歴や走行距離が不審に増えていることで気付くことがあります。
たとえば、納車整備中にディーラーが「最終チェック」や「洗車場への移動」などを名目に走行させることは実際にあります。しかし、それが明らかに不自然な距離やタイミングであれば、別の用途で使用された可能性も否定できません。
誰が乗った?ディーラーの可能性とその背景
納車前の車両を誰かが使用していた場合、最も考えられるのは販売元であるディーラー側のスタッフです。代車不足や社用利用のため、一時的にお客様の車を「貸し出していた」ケースも報告されています。
また、外注の整備業者へ移動していたなどの事情があるかもしれません。ですが、その場合でも事前説明や同意がないのは大きな問題です。
法律的には問題ないのか?無断使用は罪になる?
自動車の無断使用は、ケースによっては「占有離脱物横領」「使用窃盗」と見なされることもあります。特に、支払い済みで所有権移転も完了していた場合は、購入者の所有物です。
ただし、多くの中古車販売契約では「納車時に所有権が移転する」と記載されているため、そのタイミングによって法律上の判断が変わることがあります。契約書の「所有権移転時期」や「車両引渡し条件」を確認することが重要です。
実際にETC履歴で発覚した事例とその対応
とあるユーザーは、GW期間中に複数回のETC使用があったことで車両の無断使用に気付き、ディーラーへ問い合わせたところ、「代車が足りず社用で一時使用していた」と説明を受けたとのこと。
このような事例では、謝罪と車検代の一部負担、ガソリン代の補填などを受けたケースもありました。状況に応じて、書面での再発防止策を求めるのも選択肢です。
こうしたトラブルを未然に防ぐには?
- 契約時に納車までの保管方法と使用有無を確認する
- ETCやナビ履歴、走行距離などを記録しておく
- 納車時のチェックシートを作成し、細かく確認する
事前に明文化したやり取りを行うことで、後からのトラブルを防ぐことができます。信頼できるディーラー選びも非常に重要です。
まとめ:納車前の使用が疑われたら、まずは冷静に確認を
中古車の納車前に無断で使用された可能性がある場合、ETC履歴や走行距離は重要な証拠となります。まずは販売店へ冷静に事実確認を行い、納得のいく説明と補償の有無を確認しましょう。
今後も安心して車を利用するためにも、契約書の確認・証拠の保全・書面でのやり取りを意識することが大切です。
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