ライブディオZX中期に71ccボアアップを施し、デイトナ青箱(CDI)やハイスピードプーリー、ハワイアンチャンバーV8を組み合わせたセッティングでは、ウエイトローラー(WR)の選定が加速感や最高速に大きく影響します。この記事では、この構成におけるWRの選び方や具体的な目安を詳しく解説します。
セッティング構成の整理
今回のベース構成。
- 車両:ライブディオZX(中期)
- エンジン:デイトナ製71ccボアアップキット
- 吸排気:デイトナ青箱CDI+ハワイアンチャンバーV8(装着予定)
- 駆動系:ハイスピードプーリー
- キャブセッティング:MJ88/SJ42/WR8.5g×6
この構成は全体として高回転寄りの特性であり、ハワイアンチャンバーV8装着後にはさらに高回転域にピークがシフトすることが予想されます。
ハワイアンチャンバーV8の特性とWR選定の方向性
ハワイアンチャンバーV8は、高回転域にパワーバンドがある爆発力系チャンバーで、中〜高回転の伸びに特化しています。装着後、今までの8.5g×6(合計51g)では「回転が伸び切る前に変速が始まる」現象が起きやすくなる可能性があります。
そのため、WRは軽めのセッティングが推奨されます。
まずは6.5g〜7.5g×6(39g〜45g)あたりから試すのが基本ラインです。
WR調整のステップと走行チェックポイント
- 1段階目:7.0g×6(合計42g)→発進〜中速の加速フィーリングを確認
- 2段階目:6.5g×6(合計39g)→回転の上がり方と最高速の伸びを比較
- 3段階目:組み合わせ(例:6.5g×3+7.0g×3=40.5g)→中間加速の最適化を狙う
最高速だけでなく、変速タイミングで回転がドロップしすぎないかも注視しましょう。あくまで「常にパワーバンド内にエンジン回転がある」ことが理想です。
注意点:WR軽すぎ=伸びない、重すぎ=回らない
WRを軽くしすぎると回転だけが上がり、変速が遅れ最高速が伸びなくなることがあります。逆に重すぎると、ボアアップの特性を活かしきれず、低速トルク型のような走りになってしまいます。
さらに注意したいのが、チャンバー装着後はキャブのメインジェットも再調整が必要になる点です。排気抵抗が減るため、MJを90〜95程度にアップして試すのが無難です。
実例:WRセッティング比較表
WR重量(×6) | 発進加速 | 中間加速 | 最高速 | 回転落ち |
---|---|---|---|---|
8.5g(51g) | やや鈍い | 伸びず | 高くない | 強い |
7.0g(42g) | 良好 | 中速伸び◎ | 安定 | 適正 |
6.5g(39g) | 鋭い | ピーキー | やや落ち | 適正 |
まとめ
ライブディオZX中期に71ccボアアップ+ハワイアンチャンバーV8を組み合わせるなら、ウエイトローラーの目安は6.5〜7.5g×6を基準に調整していくのがベストです。
発進・加速・最高速をバランス良く仕上げるには、WRだけでなくキャブセッティングやベルト摩耗状況まで総合的に見直すことがポイント。段階的なテスト走行を繰り返しながら、自分だけのベストセッティングを探ってみてください。
コメント