車内パネルにチッピング塗装は可能?ベタつきや仕上がりの注意点を徹底解説

カスタマイズ

チッピング塗装といえば、飛び石やサビ対策として車体の下回りに使われるイメージが強いですが、最近では独特の質感を活かして内装パネルへの塗装に挑戦する人も増えています。特にマットな黒で“無骨感”を出したいというニーズもあります。本記事では、センターコンソールなど内装パーツにチッピング塗装を施す際のメリット・デメリット、そして施工時の注意点をまとめました。

■チッピング塗装の特徴とは?

チッピング塗装は、表面にザラザラとした厚い皮膜を形成し、耐久性や飛び石への防御性能に優れています。主にフロアやサイドステップ、フェンダー内側など外装の保護を目的に使用される塗料です。

塗膜が厚く、独特の凹凸とマット感が魅力ですが、乾燥に時間がかかる、ベタつきが残る、という声も多く、内装への応用には慎重さが求められます。

■センターコンソールへの使用はおすすめか?

結論から言えば、“見た目重視”ならアリだが“実用性”では注意が必要です。理由は以下の通りです。

  • 完全硬化までに数日~1週間以上かかることがあり、その間にベタつきが残る可能性がある
  • 素手で頻繁に触れるパネルは、チッピング塗装の凹凸に汚れや皮脂がつきやすい
  • 硬化後も夏場の高温で軟化しやすく、指紋が付きやすいケースも

これらを踏まえると、グローブボックスの側面やドアポケットの下部など、触れる頻度の低い部分に限定すれば効果的と言えるでしょう。

■塗装時のコツ:重ね塗りと乾燥時間

チッピング塗装を成功させるポイントは「重ね塗りごとの乾燥」です。1回目の塗膜が乾ききる前に2層目を吹いてしまうと、表面だけ乾いて内部がベタつく“半乾き状態”になりやすく、結果としてベタつきが長く残ります。

施工手順としては以下の流れが理想です。

  • パーツの脱脂と足付け(耐水ペーパー推奨)
  • 下地プライマー塗布(ABS素材の場合は特に重要)
  • チッピング塗装(15〜20cm距離を保って均一に)
  • 1層ごとに4〜6時間乾燥、2~3層重ねたら24時間以上放置
  • 最終硬化は48時間以上を目安に

また、屋外や湿度の高い環境では乾燥不良になりやすいため、可能であれば風通しのよい室内で行うか、乾燥機(ヒートガンや遠赤外線)を活用しましょう。

■仕上がりの代替手段:テクスチャ調塗料も検討を

内装にチッピング塗装風の質感を求めるなら、「ラプターライナー」や「ストーンガード」といった他のテクスチャ塗料もおすすめです。これらは内装パーツ向けの用途にも対応しており、比較的乾燥時間も短く、手触りも良好なものが多いです。

さらに、アクリルベースの塗料とトップコートを併用することで、ザラザラ感を残しつつ表面を滑らかに仕上げることも可能です。

■実例:DIYユーザーの声

あるユーザーはセンターコンソールに黒のチッピング塗装を施した際、「最初はベタついたが、3日間しっかり乾燥させてからは気にならなかった」とコメント。別の例では「夏場に手が触れると軟らかくなる」との指摘もあり、季節や使用環境に左右されやすい点が浮き彫りになっています。

■まとめ:チッピング塗装は慎重に選択を

チッピング塗装は質感・耐久性に優れる一方で、乾燥時間やベタつき、耐熱性の面で内装パーツへの適用には向き不向きがあります。

・何度も重ね塗りせず、1層ごとにしっかり乾かす
・トップコートで表面保護する
・パネルの用途や触れる頻度に応じて適用箇所を選ぶ

これらを踏まえて施工すれば、DIYでも理想に近い仕上がりが得られるはずです。万全を期すならプロの施工も視野に入れてみましょう。

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