長期間バイクに乗っていないと、ガソリンの劣化やトラブルが気になります。特に1年以上放置されたガソリンは、そのままエンジンに使うと不具合の原因になることも。本記事では、バイクのタンク内の古いガソリンを抜き取るべきかどうか、灯油用ポンプでの抜き取りが可能かといった実用的な情報を解説します。
バイクのガソリンは時間が経つと劣化する
ガソリンは揮発性が高く、酸化や水分の混入によって徐々に劣化します。一般的にガソリンの保管寿命は3〜6か月程度とされ、それを過ぎると始動性の悪化やエンジン内部の不調を引き起こす可能性があります。
2年以上経過したガソリンを使い続けるのはリスクが高く、最悪の場合キャブレターやインジェクターの詰まりを招くこともあります。
古いガソリンは抜き取るべきか?
長期間放置していたガソリンが入っている場合は、抜き取って新しいガソリンに入れ替えることが基本的な対応です。とくに再始動を予定している場合、劣化した燃料を使うことで燃焼不良やエンジンのトラブルを招く恐れがあるためです。
ガソリンを抜き取った後は、タンク内部のサビや水分の有無も確認し、必要に応じて清掃を行うとより安全です。
灯油ポンプでガソリンを抜いても大丈夫?
市販の灯油用ポンプ(手動式)でもガソリンの抜き取りは可能ですが、注意点があります。ガソリンは灯油に比べて揮発性・引火性が高いため、静電気防止対策のない灯油ポンプの使用は非常に危険です。
安全に作業を行うには、ガソリン対応の手動ポンプを使用しましょう。ホームセンターやカー用品店でも「耐ガソリン」と明記された商品を取り扱っていることがあります。
ガソリン抜き取り時の手順と注意点
- 作業は必ず換気の良い屋外で行う
- 火気厳禁。スマホの使用や金属工具の取り扱いにも注意
- 静電気対策のため、金属に触れてから作業を始める
- 抜いたガソリンは廃棄物として処理せず、ガソリンスタンドに相談する
特に、ガソリンを下水や家庭ゴミに捨てるのは法律違反となるため絶対に避けましょう。
バイクを長期保管するときの対策
次回からは、長期保管前に「ガソリン添加剤(スタビライザー)」を使用することで、劣化のリスクを抑えることができます。また、タンクを満タンにしておくことで内部のサビ発生も防げます。
さらに、定期的にエンジンを始動し燃料を循環させることで、トラブルの発生を最小限に抑えられます。
まとめ:古いガソリンは早めに処理を、安全第一で作業を
2年以上経過したバイクのガソリンは、劣化によるリスクを避けるためにも、抜き取り・交換を検討するのが望ましい対応です。灯油ポンプでも抜けますが、必ずガソリン対応の安全なポンプを使用し、換気や火気に十分配慮して作業してください。
これを機に、今後の保管方法や定期メンテナンスの重要性も見直して、安全で快適なバイクライフを取り戻しましょう。
コメント