バイクに乗るとき、ジャケットの前を閉めるかどうかは意外と見落とされがちなポイントです。見た目や涼しさのために開けているライダーも見かけますが、安全性・快適性・機能性の面から見ても、前を閉めることには重要な意味があります。
なぜジャケットの前を閉めるのか?
最も大きな理由は事故時の安全性です。バイク用ジャケットは、転倒時に体を保護するために設計されており、前を開けているとその効果が半減してしまいます。
例えばプロテクターが胸部に入っていても、ジッパーが開いていれば正しい位置を保持できず、滑走時にめくれ上がって肌が露出するリスクも高まります。
走行中の風圧と快適性
高速道路や幹線道路では、風圧がかなり強くなります。ジャケットの前を開けたままだと、走行中にバタついたり、風が内側に入り込み体温を奪われてしまいます。
特に春秋などの中間期や山間部では、天気が良くても寒暖差が激しいため、防風性能を活かすためにも前を閉めておくことが快適なツーリングに繋がります。
夏でも閉めたほうが良い理由
夏場は暑さからジャケットを開けたくなる気持ちもわかりますが、最近は通気性に優れたメッシュジャケットやエアスルー設計のモデルが多く出ています。
これらの製品は前を閉めたままでも涼しさを保つように工夫されており、安全性と快適性を両立できるように作られています。前を閉めていれば虫や小石の飛来も防げます。
実例:前を開けていたことで起こった事故の話
あるライダーは街乗り中に軽く転倒した際、ジャケットの前が開いていたため、胸のプロテクターがずれ、肋骨に直接打撃を受けて骨折したという体験談をブログに投稿しています。
また、ツーリング中にジャケットの中に蜂が入り、慌てて転倒したというケースもあります。いずれも前を閉めていれば防げた事故といえるでしょう。
ライディングジャケットの正しい着方チェックリスト
- 前ジッパーまたは面ファスナーはしっかり閉める
- 袖口・襟元も風が入らないように調整
- プロテクター位置がずれていないか確認
- 着心地が悪ければサイズの見直しも検討
特に長距離ツーリングやサーキット走行など、速度域が高くなるほど「きちんと着ること」の重要性が増します。
まとめ:安全性と快適性の両立のために前は閉めよう
見た目のカジュアルさや一時的な涼しさよりも、安全性・風圧対策・虫の侵入などの実用面を重視するなら、ジャケットの前は常に閉めることがベストです。
メッシュジャケットやベンチレーション機能付きの最新モデルを選べば、閉めたままでも快適なライディングが可能です。安全第一のライダーとして、ジャケットは正しく着こなしていきましょう。
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