輸入中古車を購入する際、納車前にタイヤの状態を確認し、事前に交換を手配するのは非常に賢明な判断です。特に近年の車両には「TPMS(タイヤ空気圧監視システム)」が搭載されていることが多く、交換時に注意すべきポイントがいくつか存在します。今回は2019年式ボルボS60 T5インスクリプションを例に、TPMSの有無や警告解除方法について解説します。
2019年式ボルボS60にTPMSは搭載されている?
2019年モデルのボルボS60には、標準で直接式TPMS(空気圧センサー内蔵)が搭載されています。これは各ホイール内部にセンサーが装着され、タイヤの空気圧を直接計測しているタイプです。
特にT5インスクリプショングレードは装備が充実しており、日本国内に正規輸入された車両であればTPMS搭載は確実と考えて差し支えありません。
TPMS付きタイヤを普通のエアバルブに交換するとどうなる?
TPMSセンサーを取り外し、通常のゴムバルブに交換した場合、車両のモニタリングシステムはセンサー信号を受信できなくなるため、メーターパネルに「タイヤ空気圧異常」の警告灯が点灯したままになります。
この警告は車両側で任意に解除することはできません。OBD経由で強制的にリセットする方法もありますが、正規の方法とは言えず、車検にも影響する可能性があります。
警告灯を回避する正しい対応策とは?
空気圧警告灯の表示を避けるには、TPMS対応のタイヤとバルブを装着することが最も安全で確実です。純正センサーを流用するか、互換性のある社外TPMSセンサーを使用することで、警告表示を防げます。
また、新しいセンサーを取り付けた場合には、ボルボ正規ディーラーまたは対応スキャンツールを持つ整備工場で「TPMS再学習」作業が必要となります。これにより、車両が新しいセンサーを認識するようになります。
センサーの有無はどこで確認できる?
実車が手元にない場合でも、購入予定の店舗に依頼すれば、TPMSの有無を車両仕様書やVINコード(車体番号)から確認することが可能です。また、タイヤ交換を依頼するショップでもホイールを外せばTPMSの装着状況を確認できます。
装着されているTPMSの電池寿命は5〜7年が目安です。もし電池切れが近いと判断される場合は、センサー交換も同時に検討するとよいでしょう。
実例:TPMS無しで交換して警告灯が点きっぱなしに
あるユーザーがTPMSの存在に気づかず、通常バルブのタイヤに交換したところ、納車後すぐに警告灯が点灯。販売店に相談した結果、TPMSセンサーを追加購入し再学習の作業を受けることとなり、追加費用が2万円以上かかったとの報告があります。
このような事態を避けるためにも、事前の情報確認と対応準備が非常に重要です。
まとめ|TPMS搭載車のタイヤ交換は事前確認がカギ
2019年式ボルボS60 T5インスクリプションにはTPMSが標準搭載されており、センサーを外して通常バルブに交換すると警告灯が点灯し、解除もできません。スムーズなタイヤ交換を行うためには、TPMS対応バルブを使用し、再学習手続きを行うことがベストです。
購入前の段階でもショップに確認を取り、納車時にトラブルにならないようしっかり準備しておきましょう。
コメント