長年乗り続けた愛車を手放す決断は、感情だけでなく安全性や将来性、購入先との関係まで含めて深く悩ましいものです。この記事では、特にCB1300SFからZ900RSへの乗り換えを検討しているライダーに向けて、判断に役立つ視点をまとめました。
愛着と実用性のバランスを見極める
2003年式のCB1300SFのような大型バイクは、年数を経てもその堂々たる存在感と安定感は健在です。特に「走り出してしまえば重さを感じない」というのは、CB1300の持つ低重心設計とトルクフルなエンジンの恩恵でしょう。
一方で、長年乗り続けたバイクには独自の「癖」や「手のかかる部分」が出てきます。そういった愛着は、実用性や安全性とどう折り合いをつけるかが鍵になります。
Z900RSの魅力と現代的装備
Z900RSはネオクラシックとして人気のモデルで、特に「排気音の心地よさ」や「車体の軽さ」は多くのライダーから高評価を得ています。CB1300より30kg以上軽く、押し引きや取り回しのしやすさは大きなメリットです。
また、現代のバイクらしくABSはもちろん、トラクションコントロールなど安全装備も搭載されており、万が一の場面でも安心感があります。
ABS非搭載車と今後のリスク
ABSがないバイクは、濡れた路面や不意のブレーキでホイールロックのリスクが高まります。特に55歳以上のライダーにとっては、体力的な回避動作も若い頃より難しくなってくるため、安全装備のあるバイクのメリットは無視できません。
統計的にも、ABS搭載バイクの事故率は非搭載に比べて約30~40%低下するという報告があります。これを踏まえた上で、安心感を優先する選択も一つの判断材料となります。
レッドバロンからカワサキプラザへ切り替える不安
長年お世話になってきたレッドバロンから、Z900RSの販売を行うカワサキプラザへの切り替えは、心理的にも大きな壁となるでしょう。ですが、カワサキプラザも専用整備士や保証体制が整っており、ユーザー満足度の高い販売網です。
また、レッドバロンでもZ900RSの中古車が出回ることもあるため、付き合いを保ちたい場合は中古車の選択も一考に値します。
2台持ちができないからこそ、選択は慎重に
2台持ちできない条件下では「どちらが今の自分の生活・体力・価値観に合っているか」を冷静に考えることが大切です。たとえば、週末ツーリングが主目的であるならZ900RSの軽快さが光ります。
反対に、CB1300の重厚な乗り味と愛着を大切にしたいなら、定期メンテナンスを施して乗り続けるという選択も尊重されるべきです。
まとめ:悩むのは当たり前。正解は「今の自分が納得する選択」
CB1300SFからZ900RSへの乗り換えは、「愛着」対「安全性と快適性」の選択でもあります。ABSや軽さを求めるならZ900RS、愛車との思い出を大切にしたいならCB1300。
どちらを選んでも、その選択は間違いではありません。大切なのは、今の自分にとってのバイクライフがどうあるべきかを見つめることです。
最終的には、どちらを選んでも後悔のないよう、しっかり考えた決断ができれば、それが最良の答えとなるでしょう。
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