新車が出るとすぐ中古車市場に?軽自動車・普通車の仕入れと流通の仕組み

新車

新型軽自動車や普通車が発売された直後に、中古車販売店でほぼ同じ車が並ぶことがあります。「なぜこんなに早く中古市場に出るのか?」と疑問に思う方も少なくないでしょう。この記事では、そのカラクリを業界の仕組みとともに解説します。

新車が発売直後に中古車市場に出回る理由

結論から言えば、「中古」とはいえ未使用のまま流通する“届出済未使用車”がその正体です。これは新車ディーラーが自社の販売実績を上げるために、自社名義で一度登録だけ行い、その後すぐに販売店ルートへ流すものです。

たとえば販売台数ランキングの目標を達成するためや、メーカーからの販売インセンティブを得る目的などで活用されています。

届出済未使用車とは?

「届出済未使用車」とは、ナンバー登録のみされた使用歴のない車のことです。軽自動車では「届出済未使用車」、普通車では「登録済未使用車」と表現されます。

走行距離は数km〜数十km程度、内外装も新品同様ですが、一度登録されているため「中古車」として販売されます。

中古車業者はどうやって仕入れている?

こうした車両はディーラーや自動車販売会社が、自社グループや提携の中古車販売業者に卸しています。

業者向けのオートオークションにも流通しており、早ければ発売から数週間で市場に出るケースも珍しくありません。

なぜ価格が新車より安くなるのか

登録済であることで新車扱いができないため、自動車取得税や重量税の扱いに違いが出ることがあります。そのため、新車価格より10万〜30万円以上安く売られることもあります。

ただし、選べる色やオプションが限られていたり、保証の期間が短くなる点には注意が必要です。

普通車でも同様の流れはあるのか?

もちろん、普通車でも届出済未使用車の販売は行われています。特に人気のSUVやコンパクトカーなどでは、新車の納期遅れに対応する目的でも高需要です。

トヨタ、日産、ホンダなどの大手メーカーでも、ディーラーの販売戦略として一時的に在庫を抱えて市場に流すケースがあります。

まとめ

軽自動車・普通車を問わず、新車が発売されるとすぐに中古車として出回るケースは「届出済未使用車」の仕組みによるものです。

これは違法でも不正でもなく、業界における販売戦略の一部です。購入者にとっては、新車同等の車を割安で手に入れられるメリットもあるため、上手に活用すればお得な選択肢となります。

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