日産フェアレディZ(Z33)において、エンジンは問題なく始動するものの、ウインカー音やバックブザーが鳴らないトラブルが発生することがあります。症状が断続的である場合、故障個所の特定が難しいですが、特に多くのオーナーが指摘するのが「BCM(ボディコントロールモジュール)」の不具合です。この記事では、その原因と修理費用の目安、予防・対策法について詳しく解説します。
Z33で発生するウインカー音・バック音無音の症状とは
Z33では、メーター内のターンシグナルは正常に点滅するものの、カチカチ音やバックブザー音だけが消えるという現象が報告されています。この症状は一時的なことも多く、「いつの間にか治っている」「ある日突然再発する」といった不安定さが特徴です。
音が鳴らないこと自体が走行に直結する不具合ではありませんが、安全面や車検時の指摘、運転感覚の違和感につながるため、早めの対応が望まれます。
考えられる主な原因:BCM(ボディコントロールモジュール)の故障
BCMとは、車両のさまざまな電装部品を統括して制御するコンピューターユニットで、Z33では運転席足元のヒューズボックスと一体になっています。以下のような制御を担っています。
- ウインカー、ハザード、バックブザー
- パワーウィンドウ、集中ドアロック
- ルームランプ、セキュリティアラーム
BCMの内部基板やリレーに不具合があると、「音だけ鳴らない」「片側ウインカーが点かない」「ドアロックが反応しない」など、部分的な異常として現れます。
BCMの修理・交換費用の相場
Z33のBCMが故障していた場合の対処は「修理」または「新品交換」となりますが、費用には大きな開きがあります。
対処方法 | 内容 | 費用相場(税込) |
---|---|---|
新品交換(ディーラー) | 純正BCM+登録作業 | 約7万円〜10万円 |
リビルト品交換 | 中古基板を再生利用 | 約3万円〜5万円 |
基板修理(専門業者) | ハンダ補修・リレー交換 | 約1.5万円〜3万円 |
ディーラーでの交換は安心感がありますが高額。少しでも費用を抑えたい場合は、リビルト品や修理専門業者に依頼する選択肢も現実的です。
自分でできる確認・対策ポイント
いきなり修理に出す前に、以下の簡易チェックを行うことで原因の切り分けが可能です。
- ヒューズの断線確認:運転席下のヒューズボックスを確認。ウインカーやバックに関連する箇所をチェック。
- バッテリー電圧の測定:電圧が低いと電装系に不具合が出ることがあります。
- ハザードや他のスイッチ類の反応:BCM全体か部分的な故障かを判断する材料に。
また、気温や湿度の影響で接点の接触が不安定になることもあるため、季節や天候に関連しているかも注意して観察してみましょう。
BCMの故障を未然に防ぐには?
BCMは高価な部品なので、故障予防も大切です。以下の対策が有効です。
- バッテリーを定期的に交換:弱ったバッテリーは電装系に負担をかけます。
- ヒューズボックスまわりの湿気対策:雨漏りや結露が原因となるケースも。
- 後付け電装品の過剰接続を避ける:社外LEDや電装系チューンはBCMに負荷をかけることがあります。
定期点検のついでに電装系のチェックを依頼することで、早期発見・早期対応につながります。
まとめ:Z33のウインカー音不良はBCM故障の可能性大、修理は数万円から
Z33で発生するウインカー音やバックブザーの無音症状は、BCMの経年劣化による制御不良が原因である可能性が高いです。新品交換では7〜10万円前後、リビルトや修理業者への依頼であれば3万円以下で済むケースもあります。
まずはヒューズや電圧チェックなど簡易確認を行い、必要に応じて専門業者に相談することで、無駄な出費を抑えつつ安全に対応することができます。
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