カスタムホイールを選ぶ際、J数やインセット(オフセット)に加えて、アウターリムとインナーリムのバランスを正確に把握することはとても重要です。この記事では、よくある質問「9J -25や10J -38のホイールのアウターリム幅はどれくらいか?」をテーマに、具体的な計算方法と注意点を解説していきます。
ホイールサイズの基本構造を理解しよう
ホイールの「J数」はリム幅をインチ単位で示しており、「9J」ならリム幅は9インチです。この9インチはインナーリムとアウターリムを合わせた全幅であり、そこからオフセット(インセット)によって、リムの内外への振り分けが決まります。
また「-25」「-38」といったインセット数値は、リム幅の中心より何mm外側に取り付け面があるかを示しています。マイナス値ならより“外に張り出す”仕様です。
アウターリム幅の計算方法とは?
アウターリムの幅は以下の式で概算できます。
アウターリム幅(インチ) = 総幅 ÷ 2 + (インセット ÷ 25.4)
※ただしここではJ数を基準にしているため、厳密には「ホイールディスクの中心位置」がベースとなります。また、AタイプやSタイプなど構造差があるホイールは実寸と誤差が出る可能性も。
9J -25 の場合のアウターリムは?
9J(約228.6mm)の半分は4.5J。そこにインセット -25mmを換算するとおよそ -0.98インチとなり。
- アウターリム = 4.5 + 0.98 ≒ 5.5J相当
- インナーリム = 4.5 – 0.98 ≒ 3.5J相当
→ ご質問どおり アウターリム5.5J でおおむね正解といえます。
10J -38 の場合のアウターリムは?
10J(約254mm)の半分は5J。インセット -38mmは約 -1.5インチ換算なので。
- アウターリム = 5 + 1.5 ≒ 6.5J相当
- インナーリム = 5 – 1.5 ≒ 3.5J相当
→ よって アウターリム6.5J も正しい見立てといえます。
タイプ別(Aタイプなど)での注意点
ホイール構造の違い(例:Aタイプ、Oディスク、Lディスク等)によって、見た目や実寸に若干の差異が出ます。特に3ピースホイールなどはディスク座面の位置でアウター/インナー配分が変わるため、メーカー公表値を確認するのが確実です。
また、リム交換やオーダー製作する場合は、希望インセットとリム幅のバランスに注意しましょう。加工時に計算違いがあると、タイヤがフェンダーから大きくはみ出したり、ブレーキと干渉する恐れがあります。
まとめ:J数とインセットの関係を知ればアウターリムも読める
今回のように、「9J -25はアウターリム5.5J」「10J -38は6.5J」という計算は、理論的にも妥当なものです。ディスクの厚みや形状によって微調整があるものの、おおよその見立てには十分活用できます。
リム幅をしっかり把握しておくことで、車両のツラ出しやタイヤサイズ選びもスムーズになります。初めてのホイール選びでも、ぜひリム構成の基礎知識を活かしてみてください。
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