ハスラーはなぜ売れて、タフトは苦戦しているのか？両車の違いと販売動向を徹底分析

スズキ「ハスラー」とダイハツ「タフト」は、いずれもSUVテイストの軽ハイトワゴンとして競合する車種ですが、販売実績ではハスラーが一歩リードしている状況が続いています。なぜ両者に差がついているのか？本記事ではデザイン・性能・価格・ユーザー評価など複数の視点から徹底比較し、その理由を解説します。

◆販売台数でみるハスラーとタフトの差

2023年の軽乗用車販売台数では、ハスラーが上位にランクインしているのに対し、タフトはやや下位にとどまる傾向があります。

特に2020年に登場したタフトは、発売直後こそ話題を集めましたが、その後は販売が伸び悩んでいる状況です。対してハスラーは初代から人気が継続しており、2代目モデルも安定して高評価を得ています。

ハスラーは丸目ライトやレトロなデザインを採用し、男女問わず「かわいい」「親しみやすい」印象を与えるのが特徴です。若年層や女性ドライバーにも広く受け入れられています。

一方、タフトは直線的で硬派なデザインで、アウトドア志向の男性に特化したイメージが強く、ユーザー層がやや限定的です。デザインの好みがハッキリ分かれるため、間口が狭くなっているともいえます。

ハスラーは後席のスライド機構やシートアレンジの多様性が高く、日常使い・ファミリー利用にも適した柔軟性があります。室内の広さ感や視認性、運転のしやすさでも評価が高いです。

タフトは前席重視の構造で、リアシートの快適性や収納力がやや劣るとの声もあり、「一人乗りメイン」なユーザー向きの設計と捉えられがちです。

ハスラーはマイルドハイブリッドを搭載しており、実燃費が20〜25km/Lと経済性に優れるのが強みです。また安全装備も充実しており、予防安全や運転支援機能も充実しています。

タフトはガソリン車のみで、燃費面ではやや劣ります。価格帯はほぼ同等ですが、装備や燃費に対してのコスパを比較するとハスラーの方に軍配が上がるとの声が多いです。

カーセンサーや価格.comなどのレビューでは、ハスラーは「乗りやすい」「かわいい」「運転が楽しい」などポジティブな評価が多く見られます。

タフトも「視界が広くて気持ち良い」「スカイフィールトップが魅力」と評価されるものの、「荷室が狭い」「リアシートが窮屈」といった実用性の面での不満も目立ちます。

ハスラーがタフトより売れている理由は、デザインの親しみやすさ・実用性・燃費性能・ユーザー層の広さといった総合的なバランスの良さにあります。タフトは個性的な魅力を持つ一方で、ターゲットがやや絞られており、その分販売面では伸び悩んでいる側面があります。

どちらが優れているというより、用途や好みに合った選び方が重要です。購入を検討する際には、[参照：タフト公式] や [参照：ハスラー公式]の比較試乗もおすすめです。