バイク用LEDヘッドライトのカスタムは、見た目だけでなく安全性や視認性の向上にもつながります。しかし、エンジンを吹かしたときに一部のLEDが消えてしまうという症状に直面するユーザーも少なくありません。今回は、LEDバルブ交換後に発生するこうしたトラブルの原因と解決法について詳しく解説します。
LEDヘッドライトが一部消える現象とは?
Amazonなどで販売されているH4タイプの車検対応LEDバルブを装着した際、「アイドリングでは点灯するが、エンジンを吹かすと一部が消灯する」といった報告が多く見られます。このような現象は不良品と思いがちですが、必ずしもそうとは限りません。
今回のように「前につけていたバルブでは正常だった」という事実があるなら、車両側ではなくバルブと車両の電装系の相性や電圧変動の影響が強く疑われます。
考えられる原因1:電圧変動による保護回路の作動
バイクの発電システムはエンジン回転数により電圧が変動します。特に旧車やレギュレータの性能が低い車両では、吹かしたときに一時的に高電圧になることがあります。
このとき、LEDバルブに内蔵された保護回路(過電圧保護)が作動して、一部の発光素子が意図的に遮断される仕様となっている場合があります。
考えられる原因2:電源供給の不安定さ
H4バルブのLEDは基本的にロービームとハイビームで回路が分かれており、点灯モードによって使われるLED素子も異なります。エンジン始動や吹かし時にアースの接触不良や電圧不足が起きると、一部の素子だけが消える現象が発生することがあります。
また、特に安価なバルブは電源基盤が繊細で、電流が不安定になると挙動にムラが出やすいです。
考えられる原因3:LEDバルブの品質や仕様の違い
Amazonなどで販売されている「車検対応」と記載されている商品でも、その品質にはバラつきがあります。ロービームとハイビームの配光が設計どおりに機能しない、電圧変動に対する耐性が低い、など、国内規格や車両に合っていない商品も存在します。
なお、前につけていたバルブで正常だったということは、現行のLEDに何らかの相性または品質的問題がある可能性が高いと考えられます。
チェックしたいポイントと対処法
- 車両の電圧をテスターで確認(アイドリング・吹かし時・ライト点灯時など)
- アースの接続確認(緩み・腐食がないか)
- 別メーカーのLEDバルブに交換して症状が改善するかを試す
- 可能であれば、純正ハロゲンに戻して様子をみる(または高品質LEDに交換)
なお、DIYでの作業に不安がある方は、ナップスやレッドバロンなどのバイク用品店での点検・相談がおすすめです。
まとめ:不良とは限らないが、交換や検証は必要
LEDヘッドライトがエンジン回転で一部消える問題は、単純な不良ではなく、車両の電圧やバルブとの相性、アース不良などが原因のこともあります。焦らず1つずつ確認して、品質の良いパーツを選ぶことがトラブル回避につながります。
バイクの電装は見えにくい部分ですが、信頼性と安全性のバランスを意識したカスタムが大切です。自信がなければ専門店での点検を検討しましょう。
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