近年の自動車にはUSBポートが標準装備されていることが増え、スマートフォンの充電も車内で手軽に行えるようになりました。しかし「充電できているはずなのに、なかなかバッテリーが増えない」と感じるケースも少なくありません。今回は、2017~2018年式ダイハツタントLA610Sを例に、USBポートの充電性能やその対処法について解説します。
タントのUSBポートの出力はどれくらい?
ダイハツタントLA610Sに搭載されているUSBポートは、通常は5V/0.5Aまたは最大でも1.0A程度の出力であることが多く、これはスマートフォンの急速充電には十分な電力ではありません。
たとえば、最近のスマートフォンでは2.0A~3.0Aの出力が必要とされるため、車のUSBポートからの給電では「充電中の表示はあるのに、充電速度が遅い」という現象が起きるのです。
スマホが充電されにくい理由とその仕組み
車載USBポートは主にデータ通信用に設計されており、高出力での充電を前提としていないことが多いです。そのため、ナビやオーディオと接続できる代わりに、充電性能は控えめです。
また、スマホの充電アルゴリズムによっては、電流の強さが検出されないと「フル充電モード」に切り替わらないこともあり、結果として充電速度が遅くなることもあります。
解決策:シガーソケット用USBアダプターの活用
もっとも効果的な対処法は、シガーソケットに差し込むタイプの高出力USBアダプターを使うことです。2.4Aや3.0A対応の製品を選べば、スマホも急速充電が可能になります。
実際に筆者もシガーアダプター(Anker製・QuickCharge対応)を利用して、1時間で約70%まで充電できた経験があります。安価で確実に改善が見込める方法です。
注意点:充電ケーブルの性能も重要
高出力のUSBアダプターを使用しても、ケーブルが充電専用ではなくデータ転送用だったり、細い電線で電流が流れにくかったりすると、期待した速度が出ないことがあります。
できるだけ「急速充電対応」や「高出力対応」のケーブルを選ぶことも重要です。パッケージに「2.4A対応」などの記載があるものがおすすめです。
USBポートが壊れている可能性は?
まれにですが、USBポート自体が故障している場合もあります。特に長年使われている車では端子の劣化や内部基盤のトラブルで電圧が安定しないケースもあります。
このようなときは、ディーラーまたは整備工場で点検してもらうと安心です。車の点検時に一緒に見てもらうのが効率的です。
まとめ:USBポートの充電性能を理解しよう
ダイハツタントLA610SのUSBポートは、スマートフォンをゆっくり充電する程度の出力であり、急速充電には向いていません。シガーソケット用の高出力アダプターと適切なケーブルを併用することで、車内での充電問題をほぼ解決できます。
車のUSBポートに頼るだけでなく、Ankerなどの信頼性の高いブランドの製品を活用し、快適なカーライフを実現しましょう。
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