ネット上で「400ccバイクを250cc登録すれば車検が不要でお得」という情報を見かけた方もいるかもしれませんが、これは非常に危険で違法行為に該当します。本記事では、その背景やリスク、法的問題、実際にあったトラブル例などを詳しく解説します。
排気量詐称登録とは何か?
排気量とはエンジンの総容積を示す数値で、バイクの性能・税区分・車検義務などに直結する重要な情報です。400ccのバイクを250ccと偽って登録することは「虚偽申告」となり、車両登録制度を根底から崩す違法行為にあたります。
たとえば、400ccバイクのエンジンを改造や改竄なくそのままにして、書類上だけを250ccとして登録しても、車両の実態と登録情報が一致しないため違法です。
車検が不要になるという“お得感”の裏にあるリスク
250cc以下のバイクは法的に車検義務がないため、400ccを250ccと偽れば維持費を安くできるという“甘い誘い”がネットには出回っています。しかし、これは「違法登録」だけでなく、安全面や保険適用外のリスクもあります。
任意保険会社によっては、登録内容と実車の排気量が一致しない場合、保険金支払いを拒否するケースもあります。つまり、事故を起こしても補償が受けられないリスクがあるのです。
違法登録が発覚した場合のペナルティ
道路運送車両法第94条に基づき、虚偽登録には「6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金」が科される可能性があります。また、登録抹消命令・車両差し押さえの対象になることもあります。
さらに、名義変更時や中古車買取時に違法が発覚すると、購入者・販売者の双方に重大なトラブルをもたらします。仮に個人間での売買でも、買い手が騙されたと主張すれば損害賠償請求に発展するおそれも。
実際にあったトラブル事例
過去には、「400ccのバイクを250ccで登録・購入」し、事故後に保険会社が登録不備を理由に保険金を支払わなかった例があります。また、車検場での検査でエンジン刻印と登録情報が一致せず、虚偽登録が露呈して強制的にナンバー抹消となったケースも。
このように「お得感」だけで飛びついた結果、バイクを失い、多額の損害賠償まで発生することが現実に起こっています。
合法な範囲でお得にバイクを楽しむには
400ccバイクを安く維持したい場合は、まず正規の250ccモデルで性能・デザインが優れているものを選ぶことがおすすめです。たとえば、ホンダCBR250RRやカワサキNinja ZX-25Rなどは高性能で維持費も抑えられます。
また、400ccクラスでも整備が行き届いた中古車を選び、メンテナンスを計画的に行うことで車検費用も抑えられます。
まとめ:排気量詐称は絶対NG!正しい登録で安全&安心を
400ccバイクを250ccとして登録する行為は法律違反であり、重い罰則や重大な事故リスク、保険不適用など数多くの問題をはらんでいます。「お得に乗れる」と甘い誘惑に惑わされず、正しい登録・手続きでバイクライフを楽しむことが、長期的には最も安心・安全です。
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