自分の愛車を自分の手でメンテナンスすることに魅力を感じる方は多いものです。中でも、ちょっとしたキズの修理や簡単な板金塗装をDIYで行うことは、コストを抑えつつ車への愛着も深まる経験になります。この記事では、初心者がどの程度まで傷修理を行えるのか、必要な道具や作業手順を詳しく解説します。
自分で修理できる傷の範囲とは
DIYで対応できるのは、基本的に浅い擦り傷や小さな凹みなど軽度のダメージです。塗装が少し剥げている、あるいは表面に細かいキズがついた程度であれば、初心者でも比較的簡単に修復が可能です。
一方で、大きな凹みや深いサビ、複雑なパネルの変形などはプロに依頼するのが安全です。無理に手を出すと見た目が悪くなるだけでなく、車の価値を損ねる可能性もあります。
必要な道具と入手方法
DIY板金塗装に最低限必要な道具は以下の通りです。
- 耐水ペーパー(番手:400~2000)
- コンパウンド・研磨剤
- スプレー式プラサフ(下地塗装剤)
- スプレー式ボディカラー塗料(車種に合った色)
- クリア塗装スプレー
- マスキングテープ・新聞紙
- ポリッシャー(あれば便利)
これらはホームセンターやカー用品店、Amazonなどでも手軽に揃えられます。「車種名+カラー番号」でスプレー塗料を検索すると、純正色に近いスプレーが見つかります。
作業の流れとポイント
作業は基本的に以下の手順で行います。
- 傷の周囲を洗浄し、脱脂する
- 耐水ペーパーで滑らかに研磨
- マスキングを施す
- プラサフを吹き付ける(下地処理)
- 乾燥後に塗装を重ねていく
- 乾燥後にクリアスプレーで仕上げ
- 完全乾燥後にコンパウンドで磨く
一番重要なのは”下地処理”の丁寧さです。ここが雑だと仕上がりがガタついたり、色ムラになったりします。必ず風のない日、直射日光を避けて作業しましょう。
実際にDIYで修復した体験談
たとえば、バンパー角にこすり傷ができたオーナーが、800円程度のスプレー塗料と紙やすりだけで見た目をほぼわからないレベルに仕上げた例があります。作業時間は3時間程度で、初めての挑戦だったとのこと。
ただし、太陽光下で見るとやや色味の差があることもあるので、完全にプロと同等の仕上がりは求めず、コストと趣味の範囲で楽しむのがポイントです。
うまくいかないケースと注意点
よくある失敗例には以下のようなものがあります。
- スプレーを近づけすぎて塗料が垂れる
- 研磨不足で表面がザラつく
- 塗装後すぐに触ってしまい指紋が付く
また、風がある日に屋外で作業をするとゴミが塗装面に付着するため注意が必要です。必ず屋内か、車にカバーをかけるなど工夫しましょう。
まとめ:小さな傷ならDIYでも十分対応可能
浅い擦り傷や小さな剥がれであれば、DIYでの板金塗装も十分に対応できます。必要な道具や手順を理解し、丁寧に作業すれば、コストを抑えてきれいな仕上がりを目指すことが可能です。
まずは不要なパーツやブリキ板などで練習し、自信がついたら本番に挑戦するのがオススメです。失敗も経験のうちと捉えて、愛車との時間を楽しみましょう。
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