CB400スーパーフォア(NC31・バージョンS)に適合するフロントフォークを探している方のために、1995年以降モデルに関する情報や他車種流用の可能性、実際の事例を踏まえて解説します。純正部品の供給が難しくなった現在、部品探しは工夫が求められます。
NC31の年式とフロントフォーク仕様の違い
CB400SF NC31は1992年〜1998年頃まで製造されましたが、1995年12月登録の「バージョンS」以降のモデルでは一部仕様変更が確認されています。具体的には、インナーチューブ径やフォークオフセット、アウターのデザインに差異があり、1994年以前のモデルと互換性がないケースがあります。
年式違いによるポン付け不可の原因は以下の通りです。
- インナーチューブ径が微妙に違う
- トップブリッジとステムの形状の相違
- フォーク長の違いによるジオメトリのズレ
同じNC31でも、バージョンS以降のモデルに適合するフォークは限られます。
バージョンS(1995年式)に適合する純正フォーク
理想は同年式・同仕様(バージョンS)の中古フォークを探すことです。中古パーツ市場では希少ですが、以下の情報をもとに検索を絞ると見つかる可能性が上がります。
- 初年度登録:1995年12月〜1997年頃のCB400SF バージョンS
- 型式:NC31-130〜以降のシリアル
- 車体色や外装仕様と一致するフォーク仕様を探す
Goobikeやアップガレージなどで定期的に検索すると、掘り出し物が見つかることもあります。
流用可能な他車種はあるのか?
CB400SFのNC39やNC42世代のフロントフォークは似て見えますが、ポン付けは困難です。特にフロントアクスル径やキャリパーマウントピッチが異なるため、無加工での取り付けは不可です。
ただし、流用する場合は以下のような構成変更が必要になることがあります。
- ステムとトップブリッジごと交換
- ホイールとアクスルシャフトの変更
- キャリパーやディスクもセットで変更
このように一式交換が必要となるため、コストや工数を考慮すると現実的ではありません。
代替案:インナーチューブ再メッキやアウター再生
どうしても純正中古が手に入らない場合、今あるフロントフォークをオーバーホール・再生する方法もあります。
特にインナーチューブにサビや点錆がある場合、再メッキ業者に依頼すれば新品同等に復活させることが可能です。相場は1本あたり約15,000〜20,000円程度。
さらに、オイルシール・ブッシュ・フォークオイルを交換すれば、乗り心地や剛性も大きく改善します。
社外品フォークへの換装という選択肢
一部のカスタムパーツメーカー(例:HURRICANE、WMなど)では汎用のフロントフォークキットが販売されています。ただし、これもステムやブレーキ周りを一式交換する必要がある場合が多く、ノーマルルックを保ちたい人には不向きです。
どうしてもパーツが手に入らない場合や、カフェレーサー・ストリートファイター化を目指す人向けの手法です。
まとめ:バージョンSのフォークは互換性に注意
CB400SF(NC31)の1995年式「バージョンS」はフォーク仕様が中期・後期仕様へと移行しており、前期型(1994年以前)とは互換性がないため注意が必要です。
最も確実なのは同型の中古パーツを探すこと。見つからない場合は、インナーチューブの再生やフォークのオーバーホールで対応するのも有効です。安易な他車種流用には工数とリスクが伴うため、慎重な判断が求められます。
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