ZRX400にハイパープロを導入しようとする際、「突き出し量17mm」が指定されていることに戸惑う方も多いのではないでしょうか。フォークの突き出し量は、バイクのハンドリングや安定性に直結する大切なセッティングです。今回は、ハイパープロ装着時に推奨される17mmという設定が意味するところ、そして突き出し量を0mmにすると何が起こるのかについて詳しく解説します。
フロントフォークの「突き出し量」とは何か?
突き出し量とは、フロントフォークがトップブリッジからどれだけ上に突き出しているかを示す数値です。一般に、突き出し量を多くするとフロントが低くなり、ハンドリングがクイックになります。逆に少なく(ゼロに近く)すると、直進安定性が高まりますが、旋回性が犠牲になる傾向があります。
このセッティングはライダーの走行スタイルや車種の特性に合わせて微調整されるべきもので、サスペンションの特性と合わせて考える必要があります。
なぜハイパープロは「17mm」を推奨するのか?
ハイパープロのスプリングは純正とは異なる特性を持っており、初期沈み込み(イニシャル)とその後の踏ん張りが絶妙に調整されています。そのため、フォークの物理的な突き出し量もそれに合わせてセッティングする必要があります。
ZRX400では、フロントの沈み込み量と旋回性能のバランスを考慮し、17mm突き出すことでベストな姿勢と挙動になるよう設計されているのです。
突き出し量を0mmにした場合に起きる変化
突き出し量を0mmにすると、以下のような症状や影響が出る可能性があります。
- フロントが上がり気味になり、重心が後ろに偏る
- コーナリング時の切り返しが鈍くなる
- 直進安定性が増すが、取り回しに違和感が生じる
- サスペンションの有効ストロークを活かしきれない
街乗りではそれほど問題がなくても、ワインディングやスポーツ走行時には旋回力不足や姿勢変化の大きさに悩まされるかもしれません。
実際のライダーからの声:17mmと0mmの比較
実際にZRX400にハイパープロを導入したライダーの中には、最初に0mmで装着した後に推奨の17mmに戻したという体験談もあります。あるライダーは「最初は安定性重視で0mmにしていたが、フロントの入りが悪く、交差点でも曲がりにくさを感じた。推奨の17mmに戻すとバイクが軽くなったように感じた」とコメントしています。
このように、わずかな突き出し量の違いが、走行フィールに大きく影響するのです。
突き出しセッティングは個人の体格や用途にも左右される
ただし、推奨セッティングが必ずしもすべてのライダーにとって最適とは限りません。例えば、身長が高く荷重バランスが変わる場合や、ツーリング重視でフロントの反応を穏やかにしたい場合など、個人差や用途に応じた微調整も必要です。
17mmを基準にして、自分の走行スタイルや好みに合わせて15mmや20mmなど調整していくのも良い方法です。
まとめ:ZRX400×ハイパープロでは17mm突き出しが理想
ZRX400にハイパープロを導入する際は、推奨の17mmの突き出し量を基本とし、そこから自分の好みに微調整していくのがベストです。突き出し量0mmでも走れないわけではありませんが、サスペンション性能を最大限に活かすためにも、設定の意味を理解したうえで最適なセッティングを見つけていきましょう。
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