キャブクリーナーは強力な洗浄剤であり、金属や機械部品の清掃には重宝されますが、車の樹脂製パーツや塗装部分にかかると、思わぬ変色や溶解を引き起こすことがあります。特にバンパーなどの未塗装樹脂やクリアコートの上から吹きかけてしまうと、白濁や変色が生じるケースがあります。本記事では、そうしたトラブルの原因や対処法、修復に使えるアイテムや再塗装の可否について詳しく解説します。
キャブクリーナーが車のバンパーに与える影響とは
キャブクリーナーは、炭化水素やアセトンなどの溶剤が含まれているため、塗装面や樹脂を強力に侵します。これにより、バンパーの表面が白く濁ったり、ツヤが失われたり、最悪の場合は表面が溶けてしまうこともあります。
特に未塗装の黒い樹脂バンパーやマット塗装の部分は、ダメージを受けやすく、キャブクリーナーによる変色が目立ちやすくなります。
変色してしまった場合の応急処置
まずはすぐに水拭きまたは中性洗剤で洗い流すことが重要です。放置すると溶剤が素材に深く浸透し、変色が定着してしまいます。
軽度の変色であれば、以下の方法である程度の回復が見込めます。
- 樹脂パーツ専用の「艶出しコート剤」や「復活剤」を塗る
- プラスチッククリーナーやコンパウンドで軽く磨く
- ドライヤーやヒートガンで表面を軽く温める(ただし慎重に)
重度の変色や剥がれへの対処法
白く粉を吹いたような変色、艶の完全な喪失、あるいは表面の劣化が進んでいる場合は、専用の樹脂用塗装やバンパーコート剤を使った再塗装が必要です。
手順は以下の通りです。
- 劣化部分を脱脂&研磨(600〜1000番の耐水ペーパー)
- プラスチックプライマー(密着剤)を塗布
- 同色のバンパー用スプレーやタッチアップペイントで塗装
- トップコートで保護
不安な方は、カー用品店や板金専門店に相談するのも一つの手です。
市販でおすすめの補修アイテム
ホームセンターやカー用品店、ネット通販で手に入る便利なアイテムを紹介します。
- SOFT99 ブラックパーツ復活剤: 未塗装樹脂に塗るだけで色合いとツヤを回復
- WILLSON バンパー艶出し剤: 白化した部分を目立たなくし、保護もできる
- Holts 樹脂塗装スプレー: 元の色味に合わせて吹き付け可能
事前にテスト塗布を行い、素材への影響がないか確認するのが大切です。
バンパー素材と塗装の違いによる反応の差
バンパーは「塗装済み樹脂」と「未塗装樹脂」で性質が大きく異なります。塗装済みの場合は、表面のクリア層が保護してくれますが、キャブクリーナーが付着したまま放置すると、そのクリアが剥がれる可能性があります。
未塗装の黒樹脂バンパーは、直接素材が露出しているため、表面が白化しやすい傾向にあります。したがって、使用するケミカル剤の成分に注意することが非常に重要です。
まとめ:放置せず早めの対処と予防が鍵
キャブクリーナーによるバンパー変色は、軽度なら市販アイテムや手入れで目立たなくできることもありますが、重度であれば再塗装が必要となるケースもあります。
今後はケミカル剤の使用時に、養生シートやマスキングで周囲をしっかり保護することで、こうしたトラブルを未然に防ぐことができます。バンパーの材質や状態を見極めて、正しい対処を心がけましょう。
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