自動車の購入時に「残クレ」や「金クレ」という言葉を耳にすることが増えましたが、それぞれの仕組みや違いについては意外と知られていません。契約内容を正しく理解しておかないと、将来的に損をしてしまう可能性も。この記事では、残クレ(残価設定クレジット)と金クレ(通常の自動車ローン)の違いをわかりやすく解説し、どちらがあなたにとってベストな選択かを見極めるためのポイントを紹介します。
残クレ(残価設定クレジット)とは?
残クレとは、あらかじめ契約終了時点の車の価値(残価)を設定し、その残価を除いた金額で毎月の支払いを行うローン方式です。支払い終了後は、以下の選択肢から選べます。
- 車を返却して契約終了
- 残価を支払って車を買い取る
- 新しい車に乗り換える
たとえば300万円の車を購入し、残価が100万円に設定されていた場合、実質200万円を分割で支払うことになります。月々の支払いは少額になりやすく、比較的新しい車に低負担で乗れるのがメリットです。
金クレ(通常の自動車ローン)とは?
金クレは、いわゆる「オートローン」や「通常の分割払い」に該当し、車の総額を分割で返済していく仕組みです。全額を支払うことで、車は完全に自分の所有物になります。
例えば300万円の車を購入すれば、その全額をローンで支払う形となり、契約終了後に返却の義務や残価の清算は発生しません。
残クレと金クレの主な違い
項目 | 残クレ | 金クレ |
---|---|---|
毎月の支払額 | 比較的安い | やや高め |
所有権 | 原則ディーラー側 | 購入者に移転 |
契約終了時の選択肢 | 返却・買い取り・乗り換え | なし(完済で自分の車) |
走行距離や車の状態 | 制限あり | 制限なし |
このように、残クレは柔軟性がある一方で、条件に注意しなければならず、金クレはシンプルで所有権がしっかり手に入る仕組みです。
それぞれに向いている人の特徴
残クレが向いている人:3〜5年周期で車を乗り換えたい、月々の支払いを抑えたい、車を所有することにこだわりがない人。
金クレが向いている人:長く車を乗り続けたい、走行距離を気にせず自由に使いたい、資産として車を所有したい人。
残クレ契約で注意すべきポイント
残クレは走行距離や車のキズ・損耗に厳しい返却基準があるため、想定よりも減額されたり、追加請求されるケースもあります。また、途中解約はペナルティが大きいことも。
返却するつもりなら、日常の使用状況を把握したうえで、契約内容をしっかり確認しましょう。
まとめ:ライフスタイルに合わせた選択を
「残クレ」は月々の支払いが安く、最新の車に定期的に乗れるメリットがありますが、返却時の条件や走行制限には注意が必要です。一方「金クレ」は自由度が高く、長期的に見れば経済的な選択になることも。
どちらが良いかは一概には言えません。車の使い方や所有の希望、将来の乗り換え予定などに応じて、最適な契約方式を選びましょう。
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