ビックスクーターのカスタムやリペイントでは、塗装の下地処理であるサフェーサー(サフ)の工程が非常に重要です。しかし「サフを研いだら下地が出てしまった」「何が悪かったのか分からない」といったトラブルも少なくありません。この記事では、サフ処理でありがちな失敗の原因と、うまく仕上げるためのポイントを解説します。
サフを研ぐと下地が出るのはなぜ?
サフェーサーを研いだ際に下の色が透けたり、完全に出てしまう原因は主に以下の2つです。
- サフの膜厚が不足している(吹きが薄い)
- 使用しているペーパーの番手が粗すぎる
どちらか一方、もしくは両方が原因となって、サフが削れすぎて下地が露出してしまうことがあります。どちらに該当するのかを見極めることで、正しい対処が可能です。
サフェーサーの正しい塗布量とは
サフェーサーは薄く1回吹くだけでは下地を隠しきれず、研ぎの際にすぐ剥がれてしまいます。目安としては2~3回に分けて、均一に重ね塗りを行うのが理想です。
特に下地の色が濃かったり、キズやパテ跡がある場合には、塗布量を多めにして「しっかり厚みを確保する」ことが大切です。
ペーパーの番手と使い方のポイント
サフ研ぎには耐水ペーパー(ウェット研磨)がおすすめで、番手は600~800番が一般的です。粗すぎる(#400以下など)と、すぐに下地まで削ってしまう恐れがあります。
また、研ぐ際の力加減も重要です。強く押しつけてしまうと一気にサフが剥がれるため、軽く撫でるような感覚で研磨しましょう。水を含ませながら均一に磨くことで、より滑らかに仕上がります。
サフ研ぎのチェック方法とリカバリー
サフ研ぎ後には必ず透かしチェックや手触りチェックを行いましょう。光に当ててムラや色の透けがないか確認し、指でなぞってザラつきや段差がないか確かめるのがポイントです。
万が一下地が出てしまった場合は、そこだけ再度サフを吹き直すか、全体に再塗布することでリカバリーが可能です。焦らず丁寧に工程を繰り返すことが、美しい仕上がりへの近道です。
実例:マジェスティCの塗装前サフ処理での失敗談
あるユーザーが、マジェスティCのカウル塗装で、1回だけサフを吹き800番で研いだところ、下地がすぐに露出してしまいました。原因は塗布量の不足と研ぎの圧力によるもので、後日2回吹きに変更し、600番で軽く撫でるように研ぐことで、問題なく仕上げられました。
このようにサフ工程は「丁寧さ」と「適切な道具選び」が決め手となります。
まとめ:サフの削れ対策は下準備と丁寧な研磨がカギ
サフェーサーが剥がれて下地が出てしまうトラブルは、初心者にありがちな失敗です。正しい塗布回数、適切な番手、優しい研ぎ方を意識することで防ぐことができます。
仕上がりを美しくするためにも、サフ処理は手を抜かずに丁寧に行いましょう。繰り返すことで塗装の腕も確実に上がっていきます。
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