かつてはCBXやGSといった大型単車を好んだ若者たちも、今ではアドレスやシグナスなどの二種原付をベースにカスタムを楽しむスタイルが主流になりつつあります。バイク文化は時代とともに変化しており、最新のトレンドを知ることは、今の若者の価値観を理解する上で重要です。
なぜ二種原付スクーターが人気なのか?
まず注目すべきは、二種原付(排気量125ccまで)の利便性です。普通自動二輪の免許があれば乗ることができ、原付第一種(50cc)に比べて制限が緩く、30km/h制限や二段階右折も不要です。
特に都市部では、小回りが利いて維持費も安く、燃費が良いことから通勤・通学に使いやすく、そこにカスタムの楽しみを加えることで、「実用と遊び」を両立したスタイルが支持されています。
動画でよく見かける「ヤンチャな若者」たちのスタイル
YouTubeやTikTokで夜間に集団走行している動画では、アドレスV125、シグナスX、PCXなどのスクーターが登場することが多く、LEDやネオン管、エアロパーツなどで派手にカスタムされている様子が目立ちます。
その一方で、50ccの原付をベースにしたカスタム車も混じっており、これは「費用を抑えつつ見た目で勝負する」ことを優先する若者にとって選ばれやすいスタイルです。
CBXやGSなど旧車ブームは終わったのか?
CBXやGSといったいわゆる「旧車會」スタイルの大型単車は、現在でも根強い人気がありますが、台数が限られており価格も高騰しているため、10代・20代前半の若者にとっては手の届きにくい存在になっています。
また、旧車の整備にはある程度の知識や時間も必要で、維持費も高くなりがちです。そのため、気軽に入門できる二種原付スクーターに人気が集まるのは自然な流れとも言えます。
コストと手軽さが若者支持のカギ
例えば、アドレスV125なら10万円台から中古が見つかり、カスタムパーツも豊富で安価です。さらに、スマホホルダーやUSB電源といった実用的なパーツも揃っており、現代的な「実用カスタム」の土台として最適です。
一方でCBXは、程度の良い個体で200万円を超えることもあり、現実的に学生や若年層が購入・維持するのは非常に難しい状況です。
現代のバイク文化における価値観の変化
かつての「音・見た目・速さ」を重視したスタイルから、今は「映える・手軽・機能性」を大切にする方向へシフトしています。これはSNS時代に生きる若者たちの価値観とマッチしており、バイクも単なる移動手段ではなく、「自己表現のアイテム」として活用されています。
TikTokやInstagramで「#スクーターカスタム」などのタグを検索すれば、多くの若者たちの投稿が見つかり、そのスタイルや工夫に驚かされることでしょう。
まとめ:今の若者は「手軽にカッコよく」がキーワード
現在の若者バイカーにとって、二種原付スクーターのカスタムは費用対効果が高く、見た目や性能のアレンジがしやすい選択肢です。旧車への憧れが完全に消えたわけではありませんが、時代に合った新たな楽しみ方としてスクーター文化が根付いてきていると言えるでしょう。
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