今回は「スティード400でリアバンクのみスパークしない」といった点火トラブルについて、配線やコイル、イグナイターなどの診断手順を体系的に解説します。
リアバンクだけ火が飛ばない症状を整理
フロントバンクは正常にスパークしている一方、リアバンクはスパークゼロという現象。
配線やコードを入れ替えても症状が逆転しているため、本質的な原因は配線・コイル・イグナイター・パルサー信号など複数の要因が考えられます。
一次側パルス信号の確認
リアバンクのコイル一次側に「点火パルス」が届いているか要確認です。
測定には応答性の良いアナログテスターやピーク機能付きデジタルテスターが必要で、スターターモーター回転中に波形が確認できればOK。届いていなければパルサーコイルや配線の断線の恐れがあります :contentReference[oaicite:0]{index=0}。
コイルやイグナイターの入れ替え確認
フロントとリアでコイルやケーブルを入れ替え、症状が移動すればコイル不良が濃厚です。
しかし入れ替えても症状が変わらない場合は、コイルではなくイグナイターや一次信号側の問題が疑われます :contentReference[oaicite:1]{index=1}。
暗いところでの二次絶縁漏れチェック
コイル絶縁劣化の場合、暗所で微弱なリーク火花が見えることがあります。
またプラグギャップを狭くしても火が飛ばない場合、二次系絶縁の完全劣化の可能性があります :contentReference[oaicite:2]{index=2}。
アース不良や配線接触不良の可能性
一次系・二次系とも配線接続が緩いとスパークが弱くなり、最悪消失します。
実例ではリアバンクのアース不良が原因で、フレームに接地すると正常復帰したケースも報告されています :contentReference[oaicite:3]{index=3}。
故障の切り分け手順まとめ
手順 | 確認内容 |
---|---|
① パルス信号チェック | ペースト波形で一次パルスが来ているか |
② コイル・ケーブル入れ替え | 症状移動でコイル/配線不良判定 |
③ イグナイター確認 | 入れ替えで変化なければ本体故障 |
④ アース・接続確認 | 緩み無し・ボディアース確保 |
実例:リアコイルの絶縁劣化
あるユーザーはリアバンク側で一次電圧が入ってもスパークせず、配線やアースに問題は見当たらなかったとのこと。
結果的にイグナイターのパルサー入力が来ておらず、そのまま交換で症状改善したとの報告もあります :contentReference[oaicite:4]{index=4}。
まとめ
リアバンクのみスパークしない場合、まず一次パルス信号の有無を確認し、コイル/イグナイター/配線・アースの順でチェックすることで原因を特定できます。
いきなり部品交換せず、切り分けが進んでから対応するのがコスト的にも負担低減になります。
本記事の手順通り進めれば、スティード400の片肺トラブルはほぼ確実に解決可能です。
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