車のカスタムにおいて「ローダウン(車高を下げる)」は人気の高い変更点の一つですが、見た目の変化だけでなく、走行性能や乗り心地にも大きな影響を及ぼします。この記事では、車高を5センチ下げた場合に乗り心地がどう変わるのかについて、具体的な例とともに詳しく解説します。
なぜ車高を下げるのか?
車高を下げる主な目的は次のようなものです。
- 見た目をスタイリッシュにする
- 重心を下げてコーナリング性能を向上させる
- 空力性能の改善
ただし、これらのメリットの裏側には「乗り心地の変化」や「車体への負担増」などのデメリットも存在します。
車高を5cm下げた場合の一般的な変化
5cmのローダウンは、外見では明確に分かるレベルで、乗り心地にも確実に影響します。
具体的な影響としては以下が挙げられます。
- 突き上げ感の増加:サスペンションストロークが短くなり、段差や凹凸でのショックが強くなります。
- バネレートの変化:ダウンサスは純正より硬く設定されていることが多く、足回りが固く感じます。
- 車内の静粛性低下:振動が増すため、ロードノイズや衝撃音が気になることもあります。
実例:街乗りメインの乗用車での変化
ある30代ドライバーがホンダ フィットに社外のダウンサスを装着し、車高を5cm下げた例では、段差での「ゴツゴツ感」が明らかに増したと感じたとのこと。
また、家族を乗せる場面では「乗り心地が悪い」と言われることも増え、普段の使用ではやや不便さを感じていたそうです。ただし、高速走行時には安定性が増して良好なハンドリングに感動したとも語っています。
5cmのダウンで避けられない現実的リスク
- 段差や縁石での擦りやすさ
- 最低地上高の不足による車検非対応
- アライメント変化によるタイヤ偏摩耗
特に街乗り中心のユーザーには注意が必要で、バンプラバーへの当たりやサスペンションの底付きが頻発する可能性があります。
乗り心地を悪化させないためのポイント
車高を下げる際に乗り心地を確保するには以下の工夫が有効です。
- 車高調を導入し、減衰力調整で好みに合わせる
- アライメント調整をしっかり行う
- 扁平率の高いタイヤや柔らかめのバネを選ぶ
安価なダウンサスを選ぶと、設計バランスが悪くなる可能性があるため、信頼できるメーカーの製品を選ぶことも重要です。
まとめ:5cmの車高ダウンは確実に乗り心地に影響する
車高を5cm下げると、乗り心地には確実に変化が現れます。特に、段差や悪路での振動が増えたり、サスペンションの突き上げが強くなったりします。
見た目や走行性能を重視するか、日常の快適性を重視するかによって判断は分かれるため、自身の用途や目的に合わせて慎重に選択しましょう。
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