車を保管する環境によって、サビやカビのリスクは大きく変わります。特に、海岸から1.7kmという塩害エリアにある地下2階の屋外機械式駐車場では、そのリスクは高まりがちです。この記事では、その理由と効果的な予防・対策方法を詳しく解説します。
海岸近くの駐車環境がサビやカビを引き起こす理由
海から1.7km圏内は一般的に「塩害地域」とされ、海風に含まれる塩分が鉄や金属に付着しやすく、サビの発生原因になります。特に風の通り道にある地下駐車場では、湿気がこもりやすいため、金属部品の腐食や室内のカビが発生しやすい条件が揃っています。
また地下2階という構造上、通気性が悪く湿度が高い状態が続きがちです。換気設備が不十分な場合、車内に湿気がたまり、カビの温床となることもあります。
サビのリスクが高まる車の部位とは?
塩分による腐食の影響を受けやすいのは、車の下回り(マフラー、サスペンション、フレーム部分)やホイール周辺、ボルト・ナットです。雨の日に走行した後や、潮風が吹く日は特にリスクが高まります。
また、目に見えないエンジンルーム内の配線類やボディの接合部なども、長期的に見れば腐食の影響を受けやすい箇所です。
車内カビの原因と発生しやすい場所
車内のカビは主に高湿度・密閉空間が原因です。エアコンの内部やシートの下、トランクスペース、フロアマットの下などが典型的な発生箇所です。地下駐車場のように通気が悪い環境では、空気の循環が不足するため、こうしたカビの温床ができやすくなります。
特にエアコンの使用頻度が高い夏場や梅雨時期は、内部に結露が残り、それがカビの繁殖を促すこともあります。
実際の経験談:海沿い地下駐車場での注意点
あるユーザーは、海から1.5kmにある地下2階の駐車場に2年間車を保管したところ、下回りのサビが進行し、車検時に補修を指摘されたそうです。さらに、車内もカビ臭が強くなり、シートクリーニングが必要になったというケースもあります。
このようなトラブルを避けるためには、事前に環境への対策を講じておくことが非常に重要です。
サビ・カビの予防に効果的な対策方法
- 防錆コーティングの施工:車の下回りやフレームに防錆スプレーやアンダーコートを施しておくことで、塩害対策になります。
- 除湿剤やシリカゲルの設置:車内の湿気対策として、シート下やトランクに市販の除湿剤を置いておくのが効果的です。
- 定期的な換気・通風:最低でも週1回は車の窓やドアを開けて通風を行い、湿気を飛ばしましょう。
- 洗車後の拭き取り:雨天や潮風を浴びた後は、塩分や水分をできるだけ早く洗い流し、しっかり拭き取ることが重要です。
- エアコンフィルターの清掃:内部のカビ予防として、定期的にフィルターを点検・交換しましょう。
まとめ:立地と構造を理解し、適切なケアを
海岸近くかつ地下構造という条件下では、車がサビやカビの被害を受けやすいのは事実です。しかし、日頃の手入れや環境対策を意識することで、そのリスクは大きく軽減できます。
これから長く愛車を大切に乗り続けるためにも、防錆と除湿の2本柱を意識したメンテナンスを習慣づけておくことが非常に重要です。
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