バイクのフレーム塗装で地金クリア仕上げはアリ?メリット・デメリットと実用性を解説

カスタマイズ

バイクカスタムにおいて、フレーム塗装の仕上げ方は見た目にも耐久性にも関わる大切な要素です。中でも”地金を出してクリアのみ”という方法は、素材の美しさを活かしたスタイルとして注目されますが、実用面では慎重な判断が必要です。この記事では、クリア塗装のみのメリット・デメリットや実際の施工例、長期的なメンテナンス性などを詳しく紹介します。

地金クリア仕上げとは?

地金クリア仕上げとは、バイクのフレーム表面を研磨し、下地処理後にカラー塗装を行わず、透明なクリア塗料だけを吹き付ける仕上げ方です。金属の素材感や工業的な無骨さを前面に出すスタイルで、特にカフェレーサーやネイキッド系のカスタムに人気があります。

ただし、この方法は見た目以上に繊細な処理が求められ、正しい下地処理や塗料選定を怠るとすぐに錆が発生するリスクもあります。

クリア塗装のみのメリット

最大の魅力は、金属そのものの質感をそのまま表現できることです。工業製品らしい雰囲気や、メカニカルな印象を強調できるため、オリジナリティの高いカスタムに仕上がります。

また、ペイントをせずに済む分、コストが比較的抑えられるケースもあります。ただしこれはあくまで自作塗装などの場合であり、業者依頼だと別途クリア専用の工程が必要となるため一概には言えません。

デメリットと注意点

クリアのみの塗装は見た目の美しさとは裏腹に、錆や腐食への耐性が極めて低いというデメリットがあります。特にフレームは日常的に振動や飛び石、雨水の跳ねなどの影響を受ける部分のため、クリア層のわずかな剥がれが致命的な錆の原因になることも。

また、アルミと違い鉄フレームは酸化しやすく、研磨直後から空気中の水分で腐食が始まるため、作業は非常にスピーディーかつ確実なコーティングが必要です。

防錆処理の有無で結果が大きく変わる

地金クリアを実用レベルで維持するには、防錆処理が欠かせません。リン酸処理・エポキシ下地・高耐久ウレタンクリアなどを組み合わせることで、ようやくある程度の耐候性が確保されます。

実例として、ガレージ保管でほぼ走行しない展示用車両であれば数年間問題が起きないこともありますが、通勤・ツーリング用途で使用する場合、1年未満でクリアの浮きや錆が出る例も報告されています。

どんな人に向いているのか?

地金クリア仕上げは、雨天走行を避け、保管環境を徹底できるユーザーや、定期的なメンテナンスが苦にならない方に向いています。洗車やワックス掛けをこまめに行える方であれば、長期的に美観を保つことも可能です。

逆に、屋外保管や年間走行距離が多いユーザーには不向きであり、実用性を重視するなら通常の塗装+クリアの方が安心です。

まとめ:見た目と実用性のバランスを考えて選択を

バイクフレームの地金クリア塗装は、唯一無二の質感を求める人には魅力的な選択肢ですが、防錆性能や耐久性の面では十分な知識と対策が必要です。外観を重視するショーモデルや軽走行の趣味車であれば成立しますが、日常使用のバイクにはリスクがあるため慎重な判断が求められます。

施工を考える際は、専門業者に相談したり、防錆処理を重視した上で自分の使い方に合った方法を選びましょう。

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