趣味や事情でバイクを車に積んで移動したいという方は少なくありません。とくにステップワゴンのようなミニバンであれば、ある程度の積載性もあるため「もしかしてバイクも積めるのでは?」と思われるかもしれません。この記事では、ヤマハのビッグスクーター「マグザム250」をステップワゴンRK5に積載可能かどうかを、寸法や実例をもとに詳しく解説します。
ステップワゴンRK5の荷室サイズと特徴
ステップワゴンRK5は、2列目・3列目シートを倒すことで広大な荷室空間を確保できます。特に助手席を取り外すことで更なる空間拡張も可能ですが、フラットな床が確保できるかどうかがポイントとなります。
荷室の実測値は以下の通りです。
- 荷室長:約200cm(助手席撤去+2列目格納時)
- 荷室幅:約110〜130cm(内張りの形状により変動)
- 開口部高さ:約125cm
一見すると十分に見えますが、車両の傾斜やドアの角度、車内天井の傾きによって実際に積める物のサイズはかなり制限されます。
マグザム250の寸法と積載の難易度
マグザム250の主要寸法は以下の通り。
- 全長:2,365mm
- 全幅:825mm
- 全高:1,090mm
- 車重:約200kg
ステップワゴンの荷室長と比較すると、明らかに全長でオーバーしています。さらに、前後のタイヤを斜めにするなどしても2.3m超のマシンをミニバンに完全に収めるのは現実的ではありません。
仮に前輪を外す、または前後タイヤを浮かせるといった工夫をしても重量や固定方法の問題が出てくるため、安全面でおすすめできません。
助手席撤去による拡張とそのリスク
助手席を外せば全長方向にさらなるスペースが確保できますが、以下のような注意点があります。
- 車検非対応の可能性:保安基準上、構造変更届が必要となる可能性あり。
- 安全性の低下:積載時の固定が不十分だと事故時に致命的。
- 損傷の危険:スクーター本体も車内も傷つけるリスクあり。
つまり「積載できるかどうか」ではなく「積載して安全に運べるのか」が問題となります。
現実的なビッグスクーターの運搬方法とは?
以下のような方法が安全かつ現実的です。
- バイクトレーラーを牽引する:ステップワゴンでも対応可能なヒッチメンバーを装着すれば牽引可。
- 軽トラックやハイエースなどへの積載:バイク専用のスロープや固定具を利用。
- バイク輸送業者を利用:約260km程度であれば1万〜2万円前後で輸送してくれるサービスが多数存在。
金額と手間を天秤にかけた上で、もっとも安心できる方法を選びましょう。
実例:積載しようとして断念したケース
実際にステップワゴンにマジェスティやフォルツァなどの大型スクーターを積もうと試みたユーザーの中には、「車内に入りはするが、前輪が飛び出す」「リアゲートが閉まらない」「固定できず怖くて運転できない」といった声が多く寄せられています。
とくにマグザムは全長が非常に長いため、他のビッグスクーターよりも厳しいです。
まとめ:マグザム250はステップワゴンには積載困難、安全な輸送方法を選択しよう
ステップワゴンRK5の積載性は非常に高いですが、マグザム250のような全長2.3m超のビッグスクーターを安全に積むことは困難です。助手席を撤去しても、構造・固定・安全性の問題が残るため、積載は非推奨です。
バイク輸送サービスや、軽トラック・バイクトレーラーの活用など、より現実的かつ安全な方法での移動を検討しましょう。
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