トヨタ・クラウンの中でも1990年代に登場した「15クラウン」は、カスタムベースとしても人気が高いモデルです。特にJZS141型とJZS151型の違いは、ミッションの載せ替えを検討する上でも見逃せないポイントです。この記事では両者の違いや、エンジン・税金の選択についても詳しく解説します。
JZS141とJZS151の基本的な違い
JZS141とJZS151は、どちらも15系クラウンに属しますが、登場年式と搭載エンジンが異なります。JZS141は1991年から登場した前期モデル、JZS151は1995年から登場した後期モデルにあたります。
JZS141には2.5L直列6気筒の1JZ-GEエンジンが搭載されており、JZS151には主に3.0Lの2JZ-GEエンジンが搭載されています。つまり、排気量やエンジン形式が最も大きな違いです。
ミッション載せ替えを検討するなら知っておきたいこと
JZS141とJZS151のどちらもAT(オートマチック)仕様が多く、MT(マニュアル)載せ替えを行う際は、エンジン・ECUとのマッチングが重要です。特に2JZ系エンジンでの載せ替えを考える場合、JZS151のMT化にはトヨタ純正6速やR154ミッションの流用が多く見られます。
ただし、JZS151は電子制御が進化しており、ECUの互換性や配線処理に手間がかかるケースがあります。JZS141の方が機械的な構造が多く、載せ替えの自由度が高いと評価されています。
エンジン選びと税金の関係
JZS151に搭載される2JZ-GEは3.0Lクラスのエンジンで、パワーもトルクも優れていますが、自動車税は高くなります。2024年現在、3.0Lクラスの年間税金はおおよそ50,000円前後。一方、2.5Lクラスの1JZエンジンでは45,000円前後と若干安くなります。
税金だけでなく、燃費面でも2.5Lエンジンの方が日常的な維持費を抑えやすいため、「性能よりも維持費重視」という方にはJZS141+1JZの組み合わせが選ばれています。
カスタムのしやすさとパーツ供給
JZS141は旧型ながら構造がシンプルでDIYユーザーにも扱いやすく、エンジンやミッションパーツも比較的安価に流通しています。R154ミッションの流用事例も多く、カスタム情報も豊富です。
一方でJZS151は豪華装備が充実しており、快適性重視ならこちらに軍配が上がります。ただし電子制御系が多く、載せ替え時のセンサーや制御面での対応が求められます。
実際のカスタム事例とポイント
たとえば、JZS141ベースに1JZ-GTEターボ+R154のMT化を行ったオーナーの事例では、「メカ的な制約が少なく、配線加工も最小限だった」との声があります。一方、JZS151ベースで2JZ-GE+W58ミッションを載せ替えた例では「ECU変更とセンサー類の調整が難しかった」といった技術的なハードルも報告されています。
まとめ:目的に合わせて車両選択を
15クラウンのJZS141とJZS151には、それぞれ明確な違いと特徴があります。ミッション載せ替えやエンジン選定を検討している方は、性能・税金・整備性・カスタムパーツの入手性を総合的に判断して、最適なベース車両を選びましょう。特に維持費を抑えつつMT化したいなら、JZS141+1JZ構成がおすすめです。
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