2025年夏、ガソリン税の暫定税率(1 Lあたり約25円)が廃止される見込みとなり、ガソリン価格は150円程度を超えにくくなる可能性があります。それに伴い「ハイブリッド車で燃費を抑える意義は薄れるのでは?」という疑問に対し、以下の記事では燃料価格の動向と、ハイブリッド車が得かどうかを多角的に検証します。
ガソリン暫定税率廃止の背景と価格予測
野党および与党の一部が共同で提出した法案により、2025年中にも暫定税率が廃止される見込みです。これはガソリン価格の約25円引きに相当し、たとえば170円のガソリンが154円前後になる可能性があります :contentReference[oaicite:0]{index=0}。
一方で、補助金制度の終了も同時に行われるため、実質的には価格の急落ではなく、安定的な価格帯への移行と見るべきであり、2035年までの中期的な予測では徐々に170円以上へ戻る可能性もあります :contentReference[oaicite:1]{index=1}。
燃料価格とハイブリッドの費用対効果
ハイブリッド車はガソリン車より燃費が良いため、燃料価格が高水準であれば元を取りやすい設計です。しかし、価格が安定して150円程度で推移すると、回収までに必要な走行距離は長期化します。
例えば、年間1万キロ走行で月に30 L使用する条件下では、税率廃止で月あたり約750円、年間9,000円の燃料費軽減が見込まれます :contentReference[oaicite:2]{index=2}。これにより差額回収に時間がかかるケースも考えられます。
ハイブリッド車に残るメリット
燃費以外にも、ハイブリッド車には環境性能に応じた自動車取得税や重量税、環境性能割の優遇が適用されます。これにより、購入時および維持費の面で一定の負担軽減が期待できます :contentReference[oaicite:3]{index=3}。
さらに、電動化の進展やEV普及の流れの中でも、ハイブリッドは依然として選択肢として有効であり、将来のガソリン依存リスクに備える意味でも価値があります。
回収シミュレーション:価格変化による差の比較
燃料価格が高水準(例:180円/L)で推移すれば、ハイブリッドの初期コストを数年で回収できる可能性があります。一方、150円台で安定すると、回収までに7〜8年以上かかることもあります。
ただし、走行量が多い方や長距離利用が多い方ほど、燃費差によるメリットは相対的に大きくなります。
購入判断に影響するその他の要素
税制優遇措置や環境政策の変化、さらに今後のEV・PHVの普及速度などは、中長期的にハイブリッドの魅力を左右する要因となります。
また、将来的にガソリン価格が再び上昇するシナリオを考えると、燃費性能への価値は決して薄れたわけではありません。
まとめ:価格が下がってもハイブリッドを選ぶ価値は残る
ガソリン税の暫定税率が廃止され、ガソリン価格が150円台中心になったとしても、ハイブリッド車の燃費メリットが完全になくなるわけではありません。長期利用や税制優遇、環境負荷の軽減といった複合的な視点から、依然として選ぶ価値は十分にあります。
燃料価格、水準、走行距離、税制といった複数要因を踏まえ、ご自身のライフスタイルに合った車選びをすることが賢明です。
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