運転免許の学科試験では、「いかなる時でも」「絶対に」などの言葉が使われる問題が多く、読み方を間違えると正解にたどり着けません。特に「駐停車禁止」の標識に関する設問では、常識的な判断力も問われるため、混乱する人が少なくありません。この記事では、引っかけ問題に惑わされないための読み解き方を具体例とともに紹介します。
「いかなる時でも」は本当に“常に”なのか?
学科試験において「いかなる時でも止まってはならない」といった選択肢が出てくる場合、それは原則としての禁止を指します。つまり、通常の運転環境下では停車や駐車が認められない、という意味です。
ただし例外的な状況、たとえば事故回避のための緊急停止、赤信号による停止、交通指示による停止などは当然認められます。これらの例外は法令でも明記されているため、「いかなる時でも」という表現が出てきた場合、それが例外を含めて完全に禁止しているかを見極めることがポイントです。
駐停車禁止標識の意味と例外
駐停車禁止の標識は、「車を止めてはいけない」ことを示していますが、これは「乗降のための一時停止」や「赤信号による停止」などを妨げるものではありません。
たとえば道路交通法第44条では、駐停車禁止の場所においても人の乗降のための一時停止(5分未満)は認められる場合があるとしています。ただし、長時間のアイドリングや荷物の積み下ろしなどは「停車」とみなされ、違反となる可能性があります。
「絶対に」「すべて」などの言葉に注意
試験では「絶対に」「すべて」「いかなる場合でも」といった極端な表現が出てくることがあります。このような言葉が含まれている選択肢は、例外があるかもしれないと考えることが基本です。
例:
Q. 「駐停車禁止場所では、いかなる場合でも車を止めてはならない。」
A. ×(理由:緊急時や信号停止、警察の指示などの例外があるため)
時間指定の標識はどう読む?
標識には「平日8時〜10時」など時間が指定されている場合があります。この場合、その時間帯以外は標識の規制が解除されることになります。
例:
Q. 「時間指定のある駐停車禁止標識がある場合、その時間帯以外は駐停車してよい。」
A. ○(時間帯の制限がある標識は、その時間帯にのみ効力を発揮します)
実際の試験での対処法
- まずは落ち着いて問題文を正確に読むこと。
- 「絶対」「いかなる場合でも」「常に」などの強調語に注目する。
- 法律上の例外を思い出す(信号、警察指示、緊急時など)。
- 標識に時間帯の指定があるかを確認する。
まとめ:言葉のニュアンスに注意して読み取ろう
学科試験は、法律だけでなく日本語の解釈力も求められるテストです。「いかなる時でも」や「絶対に」といった言葉は、例外を許さないかのように感じられますが、実際には法律上の例外があるケースも多々あります。正確に理解し、冷静に選択肢を見極めることが合格への近道です。
試験前には、過去問を繰り返し解きながら、こうした表現への“感覚”を磨いておきましょう。
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