バイクやスクーターのカウルを自家塗装した際、塗装面が魚の鱗のような模様になったり、乾燥後にシワや凹凸が現れたりするトラブルは珍しくありません。何度もやすり掛けをして塗り直しているのに同じ症状が出る場合は、塗装工程そのものに原因が隠れている可能性があります。この記事では、カウル塗装で発生する鱗状・ちぢみ模様の原因と改善方法について詳しく解説します。
塗装面が鱗状になる主な原因
塗装後に鱗のような模様が出る場合、多くは「ちぢみ現象」「塗料の相性不良」「下地処理不足」のいずれかが原因です。
特にスプレー塗装では、下地に残った古い塗膜やワックス成分、シリコン系の汚れが新しい塗料を弾いてしまい、表面が均一にならず模様として現れます。
| 原因 | 症状 |
|---|---|
| 塗料の相性不良 | 塗装直後からシワや波打ちが発生 |
| 脱脂不足 | 部分的に塗料が弾かれる |
| 厚塗り | 乾燥後に凹凸やちぢみが発生 |
| 下地塗膜の劣化 | 何度塗り直しても再発する |
やすり掛けだけでは改善しないケース
鱗状になった部分を研磨しても、原因が下層の塗膜にある場合は再び同じ症状が出ます。
例えば旧塗膜がラッカー系で、その上から別系統の塗料を厚く塗ると、下層が侵されてちぢみが発生することがあります。
このような場合は表面だけを削るのではなく、問題のある塗膜層までしっかり除去する必要があります。
プラサフを使用しているか確認する
カウルが樹脂製の場合、研磨後すぐに黒を吹くのではなく、プラサフ(プラスチックプライマーやサフェーサー)を使用するのが基本です。
プラサフには塗料の密着性を高める効果があり、塗装面を均一に整える役割があります。
脱脂→黒塗装→クリアのみの場合、下地との密着不良が起きやすくなります。
厚塗りと乾燥時間にも注意
初心者が失敗しやすいのが一度に艶を出そうとして厚塗りするケースです。
黒塗装が十分乾燥していない状態でクリアを重ねると、溶剤が下層に残り、乾燥時に表面が縮んで鱗状やシワ状になることがあります。
スプレー塗装では薄く数回に分けて塗り、メーカー推奨の乾燥時間を守ることが重要です。
改善するためのおすすめ手順
何度塗り直しても再発する場合は、次の手順でやり直すと成功率が高まります。
- 問題のある塗膜をしっかり研磨または剥離する
- 中性洗剤で洗浄する
- シリコンオフなどで脱脂する
- プラスチックプライマーを施工する
- サフェーサーを吹く
- 軽く研磨して平滑化する
- 黒塗装を薄く複数回行う
- 十分乾燥後にクリアを施工する
特に下地作りに時間をかけることで仕上がりが大きく変わります。
まとめ
カウル塗装で鱗状の模様が出る場合は、単なる研磨不足ではなく、塗料の相性、脱脂不足、厚塗り、下地塗膜の不具合などが原因であることが多いです。
何度研磨しても再発する場合は、問題の塗膜を除去し、プラサフやサフェーサーを使った正しい下地処理からやり直すのがおすすめです。塗装は仕上げよりも下地作りが重要であり、丁寧な工程が美しい仕上がりへの近道となります。


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