AGVヘルメットは首を振るとシールドが閉まる?仕組み・メリット・対応モデルを解説

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AGVのフルフェイスヘルメットを紹介するショート動画などでは、ライダーが頭や首を勢いよく振っただけで、開いていたシールド(バイザー)がパタンと閉じる場面を見かけることがあります。手を使わずにシールドが閉じるため、AGV独自の自動開閉機能のようにも見えます。

しかし、これは基本的に電動式やセンサー式の自動開閉機能ではありません。シールドの重さや慣性、ヒンジ部分の抵抗、シールドを保持する機構などが組み合わさった結果、頭を素早く動かした際にシールドが動いて閉じることがあります。しかもAGVの全モデルで同じようになるとは限らないため、動画だけを見てヘルメットの機能だと判断しないことが大切です。

AGVヘルメットが首を振るだけで閉まるように見える理由

ヘルメットのシールドは左右のヒンジ部分を軸として回転します。シールドを開いた状態で頭を急激に動かすと、ヘルメット本体とシールドには動き方の差が生じます。そこでシールドの慣性がヒンジの保持力を上回れば、シールドが下方向へ動くことがあります。

たとえば、半開きにしたドアを急に動かしたとき、ドアそのものが慣性で動くことがあります。ヘルメットのシールドでも考え方は似ており、頭を勢いよく振った際の加速度とシールドの重量、開いている角度、ヒンジの抵抗などによって動き方が変化します。

つまり、首振りによるシールド閉鎖は、頭の動きを検知して自動的に閉じる電子的な機能ではありません。シールドが動きやすい条件がそろった結果として起こる現象と考えるのが適切です。

AGVにはシールドの開閉を調整する機構がある

AGVのロード向けフルフェイスには、シールドを単純に開閉するだけではなく、複数の位置で保持できる機構を採用しているモデルがあります。たとえばK1 SについてAGV公式サイトでは、シールドを5段階に調整できることや、数ミリ開けて空気を取り入れるMicro-Opening機能が案内されています。

Micro-Openingは、シールドを完全に開けなくてもわずかな隙間を作り、ヘルメット内部への空気の流入を調節するための機構です。暑いときや低速走行時など、換気量を増やしたい場面で便利です。AGV公式のK1 Sの説明では、シールドを数ミリ開いた状態で空気量を調整できる機能として紹介されています。[参照]

また、K1 Sにはシールドを素早く着脱するためのExtra Quick Release Systemも採用されています。シールド周辺には複数の仕組みが存在するため、SNS動画で見られる動きをすべて一つの特殊機能と考えないことがポイントです。

首を振ってシールドを閉じること自体にメリットはある?

手を使わずにシールドを閉じられるため、一見すると走行中に便利な機能のように感じられます。しかし、首を振って閉じる操作そのものをAGVが通常のシールド操作方法として推奨している、と考えるべきではありません。

特に走行中に意図的に大きく頭を振れば、一時的に視線が道路から外れたり、車体の安定した操作に影響したりする可能性があります。シールドを操作するときは、そのモデルの取扱説明書に従って操作するのが基本です。

一方、シールドそのものには大きなメリットがあります。たとえばPista GP RRでは、AGV公式情報によると最大5mm厚のシールドを採用し、水平190度・垂直85度の広い視野を確保しています。またMicro-Opening Systemやシールドロックシステムも搭載されています。[参照]

AGVのフルフェイスなら全部できるわけではない

AGVという同じブランドでも、モデルによってシールドの形状、ヒンジ機構、段階調整機構、ロック機構などは異なります。そのため、あるAGVヘルメットで首を振ると簡単にシールドが閉じたからといって、すべてのAGV製フルフェイスで同じ動作になるとは限りません。

たとえばK1 SにはMicro-Opening System、Extra Quick Release System、Multistep Visor Mechanismが採用されています。[参照]

K6 SについてもMicro-Opening SystemやMultistep Visor Mechanismなどが採用されていますが、シールドの重量や機構、個体の状態、開いている位置などによって実際の動き方は変わります。[参照]

同じモデルでもシールドの動き方が変わることがある

さらに注意したいのが、同一モデルだからといって必ず同じ力でシールドが動くとは限らないことです。使用期間やシールドの交換、ヒンジ周辺の状態などによって操作感が変化する可能性があります。

また、シールドをどこまで開いているかも重要です。完全に上まで開いた状態と途中まで開いた状態では、シールドの重心とヒンジにかかる力が異なります。そのため、ある角度では頭を振っても動かず、別の角度では比較的簡単に閉じるということも考えられます。

ショート動画の場合は特に、シールドが動きやすい位置まであらかじめ開けて撮影している可能性もあります。動画で再現できた動作を、その製品の公式な機能や性能としてそのまま受け取らないほうがよいでしょう。

AGVヘルメットを選ぶなら首振りより確認したいポイント

ヘルメット選びでは、首を振ったときにシールドが閉じるかどうかよりも、安全規格、頭へのフィット感、視界、重量、換気性能、シールドロック、曇り対策などを優先して確認することが重要です。

特にフィット感は重要で、同じ表記サイズでも頭の形によって装着感が異なります。可能であれば実店舗で試着し、頭頂部や頬のフィット、前後左右へのズレ、長時間装着したときの圧迫感などを確認すると安心です。

シールドについても、開閉したときの節度感やロック方法、Pinlockへの対応、交換用シールドの入手性など、実際の使用に直結する部分を確認するとモデルを比較しやすくなります。

まとめ

AGVヘルメットで見られる「首を振るだけでシールドが閉じる」という動きは、基本的には自動開閉機能ではなく、頭を急激に動かした際の慣性とシールドの重量、ヒンジ機構、開いている角度などによって起こる現象です。

AGVにはK1 S、K6 S、Pista GP RRなど、Micro-Opening Systemを備えるモデルがありますが、これはシールドをわずかに開けて換気量を調節するための機構です。首振りによる閉鎖を目的とした機能とは分けて考える必要があります。

また、AGVのすべてのフルフェイスが同じシールド機構を持つわけではなく、同じモデルでも状態や開度によって動き方は変わり得ます。購入時はSNS上のパフォーマンス的な動作より、公式仕様と取扱説明書を確認し、安全性、フィット感、視界、換気性能などを基準に選ぶのがおすすめです。

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