大雨や洪水のあと、道路や駐車場に取り残された車を見ると「持ち主がいないならもらえるのでは?」と考えてしまうことがあります。しかし、水害で放置されているように見える車でも、自由に持ち帰って使用することはできません。
特に水没した車は、見た目がきれいでも重大な故障や安全上の問題を抱えている可能性があります。この記事では、洪水で放置された車の所有権や、勝手に取得してはいけない理由、水没車を購入するときの注意点について解説します。
洪水で放置された車は勝手にもらうことはできない
道路や空き地に置かれている車であっても、その車には基本的に所有者が存在します。水害によって動かなくなった車でも、所有権がなくなるわけではありません。
例えば、洪水で新型プリウスが動かなくなり道路脇に置かれていたとしても、「捨てられている車」と判断して持ち帰ることはできません。所有者の許可なく持ち去れば、状況によっては窃盗などの問題になる可能性があります。
災害後に放置されている車は、警察や自治体、保険会社などが確認しながら処理が進められます。勝手に回収するのではなく、正式な手続きを経る必要があります。
水没車は乾燥させれば簡単に復活するわけではない
「乾かせばエンジンがかかるのでは」と考える人もいますが、水没車の問題はエンジン内部だけではありません。
現代の自動車には大量の電子制御部品が使われています。エンジンが一時的に始動したとしても、コンピューター、センサー、配線、エアバッグ装置などが故障している可能性があります。
例えば、車内まで泥水が入った場合、シート下に配置された電子部品が腐食し、数週間後や数か月後に突然トラブルが発生することもあります。
水没したプリウスなどのハイブリッド車は特に注意が必要
ハイブリッド車や電気自動車は、高電圧のバッテリーや制御システムを搭載しています。そのため、水没した場合はガソリン車とは異なる確認が必要になります。
プリウスのようなハイブリッド車では、駆動用バッテリーや高電圧系統に問題が発生すると、安全装置が働いて走行できなくなる場合があります。
また、外見上は問題がないように見えても、水や泥による腐食が進んでいるケースがあります。安易に「乾燥させれば乗れる」と考えるのは危険です。
水没車を手に入れる場合は正式な売買手続きが必要
災害後の水没車は、所有者が保険会社へ申請したり、廃車手続きをしたりすることがあります。その後、専門業者によって処理されたり、中古車市場で部品取り車として流通したりする場合があります。
もし水没車を入手したい場合でも、所有者や業者との正式な契約が必要です。車検証の名義変更など、通常の中古車購入と同じような手続きを行わなければなりません。
特にネット上で「無料で譲ります」などの情報を見つけた場合でも、車両の状態や所有権を必ず確認することが重要です。
水害後の車で注意したい危険なポイント
水没車には以下のようなリスクがあります。
- 電装系の故障や突然の不具合
- エンジンや駆動系内部の腐食
- 異臭やカビの発生
- 安全装置が正常に動作しない可能性
- 修理費が車両価格を超える可能性
特に深い水に浸かった車は、修理できたとしても長期間安心して乗れるとは限りません。
安く車を手に入れたい場合でも、水没歴のある車は専門知識を持った人による確認が必要です。
まとめ|洪水で放置された車は勝手にもらえず、水没車には大きなリスクがある
洪水後に道路などへ残された車は、見た目では放置されているように見えても、所有者の財産です。勝手に持ち帰って使用することはできません。
また、水没車は乾燥だけで完全に復活するとは限らず、電子部品や安全装置の故障など見えない問題を抱えている可能性があります。
災害後の車を入手したい場合は、必ず所有権や車両状態を確認し、正式な手続きを行うことが大切です。安易な判断で乗り始めると、大きな修理費や安全上の問題につながる可能性があります。


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