車とバイク両方の免許を持つ人が免停になったら講習はどっち?停止処分者講習の実車・車種を解説

運転免許

普通自動車免許と普通・大型自動二輪免許など、複数種類の運転免許を持っている人が免許停止処分を受けた場合、気になるのが停止処分者講習の内容です。特にバイク運転中の違反が原因だった場合、実車による講習もバイクになるのか、それとも普通自動車になるのか疑問に感じる人は少なくありません。

停止処分者講習には講義だけでなく、運転適性検査、自動車等による運転適性の診断・指導などが含まれることがあります。ただし、違反したときに乗っていた車種だけを基準に講習車両が一律に決まる、と考えるのは正確ではありません。この記事では、警察庁が示している停止処分者講習の運用基準をもとに、車とバイク両方の免許を持っている場合の考え方を整理します。

そもそも停止処分者講習とは

停止処分者講習は、運転免許の停止や保留などの行政処分を受けた人を対象として行われる講習です。一般に「免停講習」と呼ばれることもあります。

講習では、運転適性検査とその結果に基づく指導、自動車等による運転の適性診断、講義などが行われます。警視庁も停止処分者講習の主な内容として「運転適性検査の実施と指導」「自動車等による運転の適性診断と指導」「プロジェクターを使用した講義等」を案内しています。

また、停止期間によって短期・中期・長期といった区分があり、講習後の考査成績などに応じて停止期間が短縮される仕組みです。つまり、単純に運転技術だけを再確認する講習ではなく、今後の安全運転につなげるための総合的な講習と考えると分かりやすいでしょう。

バイクで違反したら実車講習も必ずバイクになる?

「バイクで違反したから必ずバイク」「車で違反したから必ず車」という単純なルールではありません。警察庁の停止処分者講習に関する通達では、実車指導で使用する車両について「受講者が保有する免許の種類に対応する自動車又は一般原動機付自転車を使用する」とされています。

そのため、普通自動車免許と二輪免許の両方を保有しているケースでは、違反時の車両だけを見て講習車種を断定することはできません。実際にどの車種で実車指導を受けることになるかは、公安委員会・運転免許センターなどの講習実施側の案内を確認する必要があります。

たとえば「普通自動車免許と大型自動二輪免許を持っていて、大型バイクで速度違反をして免停になった」というケースでも、違反車両が大型バイクだったという事実だけから「大型バイクで実車講習を受ける」とは限りません。

警察庁の基準では四輪と二輪それぞれの実車指導が想定されている

警察庁の「停止処分者講習の運用に関する細目について」では、実車による指導について四輪車と二輪車を分けて具体的な方法が示されています。四輪車の場合は原則として道路で指導し、二輪車の場合は講習効果や安全性などを考慮して、コース、コースと道路、または道路で実施する仕組みになっています。

また、車両についても免許種類に応じた取り扱いがあります。たとえば大型自動二輪免許を保有している人について、対応する車両がない場合には普通自動二輪車を使用できるとされています。したがって、大型二輪免許だから必ず大型バイクを使用するというわけでもありません。

停止処分者講習に四輪車用・二輪車用それぞれの実車指導や運転シミュレーターが想定されていることからも、講習内容は受講者の免許状況や講習実施環境などに応じて構成されることが分かります。詳細は警察庁の停止処分者講習に関する通達で確認できます。[参照]

「違反した車種」と「免停になる免許の範囲」は別に考える

ここで押さえておきたいのが、普通自動車免許と二輪免許を持っている場合に、バイクで違反したから「バイク免許だけが免停になる」と考えないことです。

運転免許の停止処分は、基本的に免許証そのものの効力が停止される行政処分です。そのため、普通免許と二輪免許を1枚の免許証で保有している人が停止処分を受ければ、停止期間中に「違反したのはバイクだから車なら運転できる」と考えることはできません。

たとえば普通車と大型二輪の両方を運転できる人がバイクで累積点数に達して免許停止になった場合、停止期間中は原則として普通車についても運転できません。この点は「どの車両で違反したのか」と「停止処分中にどの車両を運転できるのか」を混同しないことが重要です。

停止処分者講習の実車は何をする?

実車による指導は、単にコースを走って合否を決める運転免許試験とは目的が異なります。警察庁の基準では、運転行動について診断し、その結果をもとに指導することが想定されています。

つまり「上手に運転できれば合格」という発想よりも、自分の運転にどのような癖や問題があるのかを確認し、安全運転につなげることが中心です。四輪車なら確認・速度調節・車間距離など、二輪車ならそれらに加えて二輪特有の運転行動なども診断材料になり得ます。

なお、講習には実車以外にも運転適性検査、講義、運転シミュレーターなどが組み込まれる場合があります。停止処分の日数によって講習時間や内容も異なるため、自分が受ける講習の通知書を確認することが大切です。

車とバイク両方の免許がある人は事前確認がおすすめ

複数種類の免許を持っている場合は、受講する都道府県の運転免許センターなどへ事前に確認するのが最も確実です。停止処分者講習は都道府県公安委員会によって実施されるため、受付方法や当日の案内、実車指導の具体的な運用については地域によって確認が必要になる場合があります。

特に二輪車での実車指導になる可能性がある場合、服装や靴などにも注意が必要です。四輪車とは安全上必要になる装備が異なることがあるため、「バイクで違反したから多分バイクだろう」「普通免許もあるから車だろう」と自己判断せず、通知書の記載を確認し、不明なら講習担当窓口へ問い合わせるのが安全です。

問い合わせる際には「普通免許と大型(または普通)二輪免許を保有している」「今回の違反は二輪車でのもの」「停止処分者講習の実車指導はどの車種になるのか」と伝えると確認しやすいでしょう。

まとめ:違反時の車種だけで免停講習の実車が決まるわけではない

車とバイク両方の免許を持つ人が停止処分者講習を受ける場合、バイクで違反したから実車講習も必ずバイクになる、という単純な仕組みではありません。警察庁の基準では、受講者が保有する免許種類に対応した車両を使用することが基本とされ、四輪車と二輪車それぞれの実車指導方法が定められています。

また、免許停止は「違反した車種だけ運転できなくなる」というものではありません。複数種類の免許を持っている人ほど、この点を勘違いしないことが重要です。

実際に普通車と二輪車のどちらで実車指導を受けるのか、必要な服装・装備は何かなどは、受講する都道府県公安委員会や運転免許センターの案内に従ってください。通知書だけでは判断できない場合には、受講前に講習担当窓口へ確認しておくと安心です。

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