累積6点で免停30日?人身事故4点+一時停止2点の場合と違反者講習・停止処分者講習の違いを解説

運転免許

交通違反や人身事故の点数が累積6点になった場合、「30日の免許停止になるのか」「講習を受ければ免停を回避できるのか」が大きな問題になります。特に、以前の人身事故で4点、その後に指定場所一時不停止などで2点が加わって合計6点になったケースでは、講習制度を正しく理解することが重要です。

結論からいうと、行政処分の前歴が0回なら、累積6点は原則として30日の免許停止処分の基準です。ただし、最後の2点の違反によって累積6点になったなど一定の条件を満たす場合は「違反者講習」の対象となり、受講すれば30日の免停そのものを受けない可能性があります。

ここで重要なのは、「過去の人身事故が4点だったから違反者講習を受けられない」とは限らないことです。また、「違反者講習」と、免停になった人が処分期間を短縮する「停止処分者講習」は別制度です。以下で整理します。

前歴0回で累積6点なら原則は30日の免停

運転免許の点数制度は減点方式ではなく、一定期間の交通違反や交通事故の点数を累積して行政処分を決める仕組みです。警視庁によると、原則として最後の交通違反等の日から過去3年間の点数を累積して計算します。[参照:警視庁 点数計算の原則]

行政処分前歴が0回の場合、累積6~8点は30日の停止処分の基準です。したがって、4点と2点が有効に累積して合計6点となり、違反者講習の対象にもならない場合は、原則として30日免停の対象になります。[参照:警視庁 行政処分基準点数]

ただし、この「前歴」とは単に過去に違反したことを意味する言葉ではありません。過去の免許停止などの行政処分歴があるかによって基準が変わります。例えば前歴1回なら6点は90日停止の基準となるため、「累積6点だから必ず30日」とだけ覚えるのは危険です。

人身事故4点+一時停止2点でも違反者講習の可能性がある

ここが特に誤解されやすいところです。違反者講習について警視庁は、「交通違反等の基礎点数が3点以下の軽微違反により、その累積点数が6点になった方」を対象として案内しています。さらに過去3年以内の処分歴など、ほかにも受講条件があります。[参照:警視庁 違反者講習]

つまり、以前に4点が付いていて、その後の2点の軽微違反によって累積点数が6点に到達したのであれば、「以前の事故が4点だから軽微違反者ではない」と単純に判断するものではありません。6点へ到達する原因となった今回の違反が3点以下の軽微違反であることがポイントになります。

例えば「以前の事故等で4点→その後、一時停止違反2点→累積6点」という形で、行政処分前歴がなく、過去3年間の除外条件にも該当しないのであれば、違反者講習の対象となる可能性があります。最終的には公安委員会が違反歴・事故歴を確認して判断し、対象者には違反者講習通知書が送付されます。

違反者講習を受けると30日免停を回避できる

違反者講習の対象者が所定の期間内に講習を受講した場合、警視庁はその効果として「行政処分(免許停止処分30日)が課されません」と明記しています。さらに、講習対象となった6点は以後の違反へ累積されず、この講習による処分前歴も付きません。

つまり条件を満たして違反者講習の通知を受け、適切に受講すれば、「30日免停になってから29日短縮する」のではなく、30日の免停そのものを受けない制度です。

対象者には公安委員会から「違反者講習通知書」が配達証明郵便で送られます。警視庁の案内では、受講できる期間は通知書を受け取った日の翌日から1か月以内とされています。実際の手続きや日程は住所地を管轄する都道府県警察・公安委員会の案内に従います。

「違反者講習」と「停止処分者講習」は全く違う

免停について調べていると、講習を受けることで「免停を回避できる」という説明と、「30日を1日に短縮できる」という説明の両方が見つかります。これは別々の講習制度について説明しているためです。

講習 主な対象 効果
違反者講習 3点以下の軽微違反で累積6点になるなど所定条件を満たす人 受講すると30日免停の行政処分を受けない
停止処分者講習 すでに免許停止処分を受けた人 考査成績などに応じて停止期間を短縮

30日の停止処分を受けた人が受講する短期の停止処分者講習では、考査の成績によって20~29日短縮されます。最高の短縮結果で29日短縮された場合、処分当日に講習を受ければ実質的にその日1日が停止となり、翌日から運転できる扱いになります。[参照:警視庁 短期講習]

ただし「30日免停なら講習を受ければ必ず29日短縮される」わけではありません。短縮日数は考査の成績によって決まり、警視庁では30日処分の場合の短縮日数を20~29日と案内しています。[参照:警視庁 停止処分日数の短縮]

人身事故の「4点」は内容を確認したほうがよい

人身事故の点数は「人身事故だから一律4点」という仕組みではありません。交通事故では、原因となった交通違反の基礎点数に加えて、事故の責任の程度や相手の負傷程度などに応じた付加点数が加算される場合があります。

警視庁が公開する付加点数表では、負傷者の治療期間や事故責任の程度によって2点、3点、4点、6点、9点、13点、20点などの付加点数が定められています。さらに事故原因となった安全運転義務違反などの基礎点数が加わることがあります。[参照:警視庁 交通事故の付加点数]

したがって、「昨年の人身事故が4点だった」という場合も、その4点が何を意味するのかを処分通知などで確認することが重要です。今回の2点を含め、本当に現在の有効な累積点数が6点なのかも併せて確認すると確実です。

「どんな罪になるか」と免停は分けて考える

もう一つ重要なのが、免許の点数・免停という行政処分と、罰金などの刑事処分を混同しないことです。累積6点になったこと自体が新たな「罪」になるわけではありません。

例えば一時停止違反には、その違反自体について交通反則通告制度による反則金などの手続きがあります。一方、累積点数が基準に達したことによる免許停止は行政処分です。また、人身事故では事故内容によって刑事手続きが問題になる場合もあります。

したがって「累積6点だから何罪になる」という考え方ではなく、「個々の違反・事故についての刑事・反則手続き」と「累積点数による運転免許の行政処分」を別々に整理すると理解しやすくなります。

まず確認したいのは前歴と違反者講習の対象かどうか

累積6点になったと考えられる場合は、まず過去3年間の違反・事故・行政処分の履歴を整理します。特に過去に免停処分を受けたことがある場合は、同じ6点でも停止期間が変わる可能性があります。

行政処分前歴0回で、以前の4点から今回の2点の軽微違反によってちょうど6点になったケースでは、違反者講習の対象になる可能性を確認する価値があります。対象なら公安委員会から通知が届くため、通知を放置しないことが非常に重要です。

なお、違反者講習には過去3年以内の違反者講習歴や停止処分歴などに関する除外条件があります。個別の履歴によって結論が変わるため、通知が来ない場合や自分の前歴が分からない場合には、住所地を管轄する都道府県警察の運転免許センター・行政処分担当部署へ確認するのが確実です。

まとめ:前歴0回の累積6点は原則30日免停だが、違反者講習で免停にならないケースがある

行政処分前歴が0回の場合、累積6点は原則として30日の免許停止処分に該当します。しかし、以前の人身事故等による4点に、今回の2点の軽微違反が加わって累積6点になった場合、所定の条件を満たせば「違反者講習」の対象となる可能性があります。

重要なのは「以前の事故が4点だったから違反者講習は無理」と決めつけないことです。今回の6点到達の原因となった違反が3点以下の軽微違反であることに加え、過去3年間の行政処分歴などの条件を満たすかによって判断されます。

違反者講習の対象となり受講すれば30日免停そのものが課されません。一方、違反者講習の対象外で30日免停になった場合には、別制度である停止処分者講習により20~29日の短縮を受けられる可能性があります。最終的な処分は個人の違反・事故・前歴によって決まるため、公安委員会から届く通知を確認し、不明点は管轄の運転免許センターへ問い合わせるのが確実です。

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