ヤマハTZR50(3TU)は1980年代後半から90年代にかけて登場した2ストロークスポーツバイクで、軽量で整備性も高く、多くのライダーに愛された名車です。本記事では、TZR50のリヤタイヤ取り外し方法と注意点について、初心者でもわかりやすいように解説していきます。
作業前の準備と確認事項
まずは安全な整備環境を整えることが大切です。
- センタースタンドまたはリアスタンドの使用
- 輪止めやウマ(ジャッキ)の併用で安定確保
- 必要な工具の準備(12〜17mmのレンチ類、メガネレンチ、六角レンチなど)
さらに、タイヤの空気が抜けていないか確認し、取り外し前にチェーンのテンションやブレーキの状態も見ておきましょう。
リヤタイヤ取り外しの基本手順
- チェーンカバーの取り外し
リアホイールにアクセスしやすくするため、チェーンカバーが装着されている場合は外します。 - リアアクスルシャフトの緩め
17mm程度のレンチでリアアクスルのナットを緩めます。締め付けが強いので最初はメガネレンチ推奨です。 - チェーンの取り外し
スプロケットからチェーンを外します。リアホイールを少し前にスライドさせると外しやすくなります。 - リアブレーキの取り外し
ドラム式であればロッドを外し、キャリパータイプであればサポートごと取り外します。 - リアタイヤの取り外し
シャフトを引き抜き、左右のカラーとスペーサーに注意しながらタイヤを下に落とします。
分解時は、部品の順序をメモや写真で記録しておくと再組み立て時に役立ちます。
取り外し時の注意点
リアホイールにはスプロケットやブレーキ機構など複数の部品が連動しています。カラーやスペーサーの紛失に注意し、外した部品は整然と保管しましょう。
また、ホイールを抜く際にチェーン引きアジャスターの位置も記録しておくと、再度取り付けたときの調整がスムーズに行えます。
再組み立て時のポイント
ホイールを戻すときは、逆の手順で丁寧に進めます。シャフトがうまく通らない場合は、リアサスやスイングアームの位置を微調整しながら行ってください。
締め付けトルクはサービスマニュアルを参照して、正しい数値で確実に固定しましょう。また、チェーンの張り具合とリアブレーキの効きも最後にチェックします。
参考:実際のユーザー事例
筆者は過去にTZR50(3TU)の整備を数回行いましたが、リアタイヤ脱着で最も苦戦したのは「チェーンの取り回しとテンション調整」でした。
ホイール取り付け時に左右のカラーを間違えると、ホイールが偏る可能性があるため、注意が必要です。
まとめ:リヤタイヤ脱着は基本だが奥が深い
ヤマハTZR50のリヤタイヤ取り外しは、整備初心者にも取り組みやすい作業ですが、ブレーキやチェーン調整など一つひとつの工程に注意が必要です。
確実な作業と記録を取りながら進めることで、バイクライフをより安全・快適に楽しむことができるでしょう。
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