スズキの全方位モニター付き車両に、純正以外の社外ナビを取り付けたいと考える方は少なくありません。純正ナビは高価なため、社外ナビを選択してコストダウンを図るというのは非常に現実的な選択肢です。しかし、全方位カメラ(360度カメラ)との連動を考えると、注意すべき点も多く存在します。
全方位モニター対応ナビの仕組みを理解しよう
スズキの全方位カメラは、車体前後左右に設置された4つのカメラの映像を合成して車両の周囲を俯瞰視点で表示するシステムです。この映像処理は、基本的にスズキの純正ナビ、またはメーカーオプションのナビで正しく作動するように設計されています。
そのため、社外ナビに取り替えた場合には、この合成処理や切り替え動作(ウィンカー連動、シフト連動など)が正しく動作しないケースが多く、注意が必要です。
社外ナビでも全方位カメラを使うための方法
完全に不可能ではありません。社外ナビでも、次の2つの方法で対応可能なケースがあります。
- 専用の変換アダプター(変換ハーネス)を使用
- 対応しているナビメーカー(例:アルパイン・ケンウッドなど)の専用品を選ぶ
スズキ車の全方位カメラは「CVBS(コンポジット)」または「アナログRGB」で出力されることが多く、これをHDMIやRCAで入力できるよう変換するアダプターが市販されています。たとえば「データシステム」や「ビートソニック」などのメーカーから対応キットが販売されています。
取り付け時の注意点と工賃について
変換アダプターを使って社外ナビに接続するには、カメラ入力端子の数やナビの仕様に合致していることを確認する必要があります。また、ナビによっては「リアカメラ入力は1系統のみ」であることが多いため、全方位モードが限定的にしか使えない場合もあります。
取り付け工賃はショップによって異なりますが、変換ハーネスの取り付け・接続には2〜3時間程度の作業時間がかかることが多く、ナビ本体と合わせて3万円〜5万円の追加コストを見込んでおくとよいでしょう。
おすすめの社外ナビメーカーと選び方
全方位カメラとの連携を意識する場合は、アルパインの「ビッグX」シリーズや、ケンウッドの「彩速ナビ」などが選ばれる傾向があります。これらのモデルは、オプションでスズキ車専用の変換キットを提供しており、比較的スムーズな連携が可能です。
また、型番に「Z」や「EX」が含まれる上位モデルでは、解像度やカメラ対応性能が高く、全方位カメラの映像も比較的きれいに表示されます。
コストダウンを実現するためのポイント
- 社外ナビ+変換ハーネスという組み合わせであれば、純正ナビより5〜10万円ほど安くなる可能性がある
- ナビの機能面(Bluetooth、HDMI入力、スマホ連携など)で優れたものを選ぶと満足度も高い
- 中古品のナビを活用する場合は、対応ハーネスがまだ販売されているかを要確認
また、変換ハーネスを含めた工賃見積もりをナビ購入前にショップに依頼しておくと安心です。
まとめ:費用を抑えつつ機能性を維持する選択肢
スズキ車の全方位カメラ付きモデルに社外ナビを取り付けることは可能ですが、変換ハーネスやナビ本体の選定には注意が必要です。費用を抑えながらも、快適なナビ環境を維持するには、対応製品の組み合わせと信頼できる取付業者の選定が鍵となります。
コストダウンと実用性のバランスを取りながら、納得のいくナビ選びを進めましょう。
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