車内のドレスアップとして人気のアンビエントライト。自分で取り付けるユーザーも増えていますが、思ったように電源が連動しない、エンジンを切っても消えないといった配線トラブルも少なくありません。今回は「ACC電源から取ったのにアンビエントライトが消えない」という症状に焦点を当て、その原因と解決策をわかりやすく解説します。
ACC電源の取り出し位置が間違っている可能性
ヒューズボックスからACC電源を取る場合、見た目は「ACC」と書かれていても、実際には常時電源(バッテリー電源)である可能性があります。特にメーカー純正の電源回路では、エンジン停止後も通電する保護設計がされているケースがあり、それを見落としているとライトが消えないトラブルに繋がります。
テスターや検電テスターを使って、実際にACCオン時とオフ時で電圧の有無を確認することが重要です。エンジンを切った直後ではなく、ドアを開けたり、一定時間経過後にも再確認することで「本当にACC連動しているのか」がわかります。
ヒューズ電源の向きとタップ接続の注意点
ヒューズボックスから電源を取り出す際に使われる「ヒューズ電源取り出しソケット(電源取出しヒューズ)」の向きが逆になっていると、通電はするものの正しくスイッチ制御が効かない場合があります。
ヒューズの端子には「入力側」と「出力側」があり、正しくは入力側に電源取り出しソケットを挿す必要があります。これを逆にしていると、意図しない電圧が常時供給されるため、ライトが常時点灯することになります。
アースの取り方も重要なチェックポイント
アース(マイナス)を集合アースから取っている場合でも、そのアースポイントがボディアースとして適切かどうかを確認する必要があります。接触不良や錆びによって抵抗が発生し、通電状態が不安定になることもあります。
また、電源の供給がきちんと遮断されているかどうかを確かめるには、アース側も一度切り離して検証することがトラブル解決の近道になります。
シガーソケットと同じラインを使う方法
シガーソケットがエンジンOFFで確実に切れる場合、そのラインから電源を分岐するのも一つの有効な方法です。ヒューズのラベルが「CIG」や「ACC」でも、通電状態は車種や年式により異なるため、実測が非常に重要です。
実際、シガーソケット用のヒューズから分岐したことでACC連動がうまくいったという報告も多くあります。事前にヒューズ容量と消費電力のバランスも確認し、過電流にならないよう注意が必要です。
実例:アンビエントライトが消えない原因と改善までの流れ
あるユーザーは、運転席足元の「ACC」と記載された7.5Aヒューズから電源を取ったものの、ライトが常時点灯してしまう状態になっていました。調べてみると、そのヒューズはエンジン停止後も15分程度通電が続く「遅延ACC」回路だったことが判明。
そこで、テスターで電圧が完全に切れる「IG2」系統のヒューズに変更したところ、エンジン停止と同時にライトも消灯するようになりました。このように、見た目の表示だけでなく、実際の挙動を確認することが重要です。
まとめ:テスター確認と正しい電源選びが鍵
アンビエントライトの点灯不良や連動不具合の多くは、「ヒューズの取り出し位置」や「通電タイミングの誤認」によって引き起こされます。電源取り出しの際は、必ず検電テスターでACCオン・オフ時の電圧変化を確認しましょう。
もし不安がある場合は、専門のカーショップや電装業者に相談するのも安心です。正しい知識と手順で、快適な車内空間を安全にカスタムしましょう。
コメント