ヤマハBW’s 3AAなどの2ストロークスクーターでは、高回転域で走行中に一度アクセルを戻し、再び大きく開けた瞬間だけ「モォォ」と回転が落ちるような症状が出ることがあります。このような症状は、燃料供給やキャブレターセッティング、吸気系など複数の要因が関係している可能性があります。
特に純正仕様からPWKキャブやチャンバーなどへ変更している車両では、低中速では問題なくても高負荷時だけ症状が出るケースがあります。この記事では、高回転からの再加速時に一瞬薄くなる原因と確認すべきポイントを解説します。
高回転からアクセルを開け直した時だけ薄くなる理由
アクセルを一度閉じてから急に開ける操作では、エンジン内部の状態が大きく変化します。アクセルオフ中は燃料供給量が減り、再び全開にすると大量の混合気が必要になります。
この瞬間に燃料の供給が追いつかなかったり、空気量に対してガソリンが不足すると、一時的に薄い混合気になって「モォォ」という失速感が出ることがあります。
低回転から中回転では問題がない場合、高回転域だけで必要になる燃料量や吸気量への対応が不足している可能性が高くなります。
PWK19φキャブレターのセッティングが原因になる可能性
純正キャブからPWK19φへ変更している場合、ジェット類やニードルのセッティングが車両仕様に合っているか確認する必要があります。
特に高回転域でアクセルを開けた時の症状では、メインジェットの番手不足やニードル位置の影響が考えられます。
例えば、通常走行では問題なくても、最高速付近でアクセルを戻してから全開にした時だけ燃料不足になる場合、メインジェットが小さすぎる可能性があります。
ただし、単純に番手を上げれば改善するとは限りません。濃すぎる場合も回転が重くなったり、ボコついたりするため、プラグ焼けや走行状態を確認しながら調整することが重要です。
手動燃料コック変更による燃料供給不足の確認
BW’s 3AAの純正燃料コックは負圧式ですが、手動コックへ変更している場合は燃料の流量確認も必要です。
燃料ホースやコック内部の通路が純正より細い場合、高回転で長時間燃料を消費した時にキャブへ送られる量が不足することがあります。
例えば、低速では普通に走るものの、全開走行後の再加速だけ症状が出る場合は、フロート室内のガソリン量が一時的に減っている可能性があります。
確認方法としては、キャブ側の燃料ホースを外し、コックを開いた状態で十分な量のガソリンが流れるか確認すると原因特定の手掛かりになります。
フロート油面やキャブ内部の状態も確認する
高回転域の燃料不足では、ジェットだけではなくフロート油面の高さも影響します。
油面が低い場合、キャブ内部に貯まる燃料量が少なくなり、高負荷時に必要な燃料を供給できなくなることがあります。
また、メインジェットやパワージェット周辺の詰まり、燃料フィルターの抵抗なども同じような症状を発生させる原因になります。
中古キャブを使用している場合や仕様変更後から症状が出た場合は、一度キャブを分解清掃して基本状態を確認することがおすすめです。
チャンバー交換車で注意したい吸気と排気のバランス
50cc向けユーロチャンバーを装着すると、高回転域の伸びが向上する一方で、エンジンが求める燃料量も変化します。
排気効率が上がった車両では、純正状態より多くの混合気を必要とするため、キャブセッティングが合っていないと高回転だけ薄くなることがあります。
例えば、チャンバー装着後に最高速は伸びたものの、アクセルを戻してから開けた時だけ息継ぎする場合は、駆動系よりも燃調を疑うケースが多いです。
駆動系より先に確認したいポイント
アクセルを開けた時の違和感があるとウェイトローラーやクラッチなど駆動系を疑いたくなりますが、今回のように一瞬薄い症状が出る場合は燃料系の可能性が高いです。
確認する順番としては、燃料供給量、キャブセッティング、二次エア吸入、点火系の順番でチェックすると原因を絞り込みやすくなります。
特に2ストエンジンは混合気の変化に敏感なので、小さなセッティング違いでも高回転域で大きな差が出ることがあります。
まとめ:BW’s 3AAの高回転時の一瞬の薄い症状は燃料系から確認する
ヤマハBW’s 3AAで高回転走行後にアクセルを開け直した時だけ「モォォ」となる場合、燃料供給不足やキャブセッティングのズレが主な原因として考えられます。
PWK19φ、チャンバー、手動燃料コックという仕様では、それぞれが純正状態とは異なるため、燃料流量やジェット類、油面調整を確認することが大切です。
一つずつ原因を切り分けながら調整することで、BW’s 3AA本来の高回転の気持ちよさを取り戻せる可能性があります。


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