車のオーディオシステムでは、フロントとリアのスピーカーで音の聞こえ方が異なることがあります。とくに純正ナビを使用している場合、リアスピーカーの音がこもって聞こえるといった現象は珍しくありません。この記事では、その理由や改善策について詳しく解説します。
フロントとリアで音質に差が出るのはなぜ?
純正オーディオでは、フロントスピーカーに重点を置いた設計が一般的です。運転席・助手席にいる人に最も良い音を届けるようチューニングされているため、リアスピーカーはサブ的な扱いとなり、結果として音質に差が生じます。
また、リアスピーカーにはツイーター(高音域用スピーカー)が搭載されていない場合があり、そのためこもったように聞こえることがあります。
リアスピーカーの音が「こもる」具体的な理由
リアスピーカーは多くの場合、ドア下部などに設置されており、音が床やシートに吸収されやすい位置にあります。このため、フロントに比べて明瞭感が低く、音がくぐもって聞こえるのです。
さらに、イコライザー設定やフェーダー(前後の音量バランス)の初期設定がフロント寄りになっていると、リアの音量が相対的に小さくなり、音質も損なわれます。
設定変更で改善できる可能性
純正ナビの設定画面から、フェーダー(FADER)やバランス(BALANCE)、イコライザー(EQ)を調整してみましょう。リア寄りに音を振ったり、高音を強調するだけで、驚くほど音質が改善されることもあります。
たとえば、「FADERを後ろ寄りに+2段階」「EQでTREBLE(高音)を+1〜2」など、細かな調整でリアスピーカーの聞こえ方が改善される可能性があります。
スピーカーの交換という選択肢も
リアの音質を本格的に改善したい場合は、スピーカーそのものの交換も一つの手段です。市販のセパレートスピーカーや同軸スピーカーを取り付けることで、純正とは比べものにならないほどクリアな音を得ることができます。
たとえば、アルパインやカロッツェリアなどのエントリーモデル(1万円台)でも、リアスピーカーのこもりを大幅に改善できます。DIYで交換するか、カー用品店で取り付けてもらうとよいでしょう。
注意点:純正ナビの性能にも限界がある
音質改善を狙う場合、スピーカーだけでなく、ナビ本体の音響性能も関係してきます。純正ナビは高音質設計されていないことが多く、限界があります。
もし本格的に音にこだわるなら、ナビやヘッドユニットの交換を含めた「全体設計」を見直すと良い結果につながります。
まとめ:まずは設定調整から試そう
純正スピーカーの音質に満足できないと感じたら、まずはナビの設定を見直すことから始めましょう。それでも改善しない場合は、スピーカー交換を検討するのが賢明です。
リアスピーカーの音がこもって聞こえるのは珍しいことではありませんが、ちょっとした工夫で劇的に改善される可能性があります。手軽にできる調整から、ぜひ試してみてください。
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