昭和の時代は『車が安かった』というイメージを持つ人も多いですが、実際には当時の給与水準や物価を考慮して判断する必要があります。昭和54年(1979年)の中古車広告を見ると、5年落ちのスカイライン(通称ケンメリ)が80万円前後、4年落ちのカリーナが90万円前後で掲載されている例も見られます。本記事では昭和後期の中古車価格の実態や人気車種の相場感について解説します。
昭和54年当時の給料水準と80万円の価値
昭和54年頃の大卒初任給はおおむね11万円から12万円程度でした。現在の感覚で言えば、80万円という金額は決して安い買い物ではありません。
単純計算でも初任給の約7か月分に相当し、当時の一般家庭にとって中古車でも大きな資産でした。
そのため、5年落ちのケンメリが80万円という価格は『激安』ではなく、むしろ人気車ゆえの高値だったと考えられます。
なぜケンメリは高値で取引されていたのか
ケンメリとは4代目スカイラインの愛称で、テレビCMに登場したカップルの愛称『ケンとメリー』が由来です。
当時からスタイリッシュなデザインが人気で、中古市場でも需要が高く、年式が古くなっても価格が下がりにくい傾向がありました。
特にGT系や人気グレードは中古車市場で高評価を受けており、単なる移動手段以上の価値があったのです。
カリーナ90万円は本当に高かったのか
トヨタ・カリーナは当時の人気ファミリーカーの一つでした。耐久性や実用性に優れ、中古車市場でも需要がありました。
ただし4年落ちで90万円という価格は、車両状態やグレードによってはかなり高めの部類に入ります。
当時は現在ほど中古車流通量が多くなく、人気車種は値崩れしにくかったため、高値が維持されるケースも珍しくありませんでした。
昔は車が安かったというイメージの理由
昭和の新車価格を見ると、現在の新車価格より安く見えることがあります。
しかし当時の所得水準や物価を考慮すると、実際には現在と同様か、それ以上に大きな買い物だったと言えます。
例えば100万円前後の車でも一般家庭にとっては長期ローンを組む対象であり、気軽に買い替えられるものではありませんでした。
ハコスカが『愛のスカイライン』と呼ばれた理由
3代目スカイライン、通称ハコスカの広告では『愛のスカイライン』というキャッチコピーが使用されていました。
これは日産が家族や恋人との豊かなカーライフを訴求するために展開した広告戦略の一環です。
その後の4代目スカイラインでは『ケンとメリーのスカイライン』という有名なCMシリーズが誕生し、車名以上に『ケンメリ』という愛称が定着しました。
まとめ
昭和54年当時の5年落ちケンメリ80万円は、現在の感覚で見るよりも高額な中古車でした。特に人気車種だったスカイラインは中古市場でも価値が高く、単なる古い車ではなく憧れの存在でもありました。
また、4年落ちカリーナ90万円も決して安い価格ではなく、当時の給与水準から見れば十分に高額です。昭和の車は安かったというイメージがありますが、実際には所得との比較で考えると、多くの人にとって車は今以上に大きな買い物だったと言えるでしょう。


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