リッターSSの本領を発揮できるか?200psバイクを上まで回すために必要な心構えと実践法

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スーパースポーツ(SS)バイクのリッターマシン――200ps前後の出力を持つこれらのマシンは、乗る者の技術と覚悟を試す存在です。クローズドコースという安全な環境でも「上まで回す」ことには心理的な壁があり、多くのライダーがその一歩を踏み出せずにいます。本記事では、200ps級のバイクを扱う際の心構えや練習法、そして実際に上まで回すにはどうすれば良いのかを深掘りしていきます。

200psマシンの加速と恐怖の正体

リッターSSの加速は、0-100km/h加速で3秒を切るほど。これはスポーツカーの頂点に立つスーパーカーをも凌駕する数値です。

たとえば、2024年式のYAMAHA YZF-R1は最高出力200psを誇り、軽量な車体と相まって2速ですでに100km/hを超える勢いを持ちます。この「速すぎる」感覚が、多くのライダーにとって心理的なブレーキとなっているのです。

上まで回せない理由とは?ビビる要素を分解する

上まで回せない主な理由は以下の3つです。

  • 加速Gによる恐怖:急加速による身体の反応がついていかない
  • 視界と認知の限界:加速により視界が狭まり、操作が雑になる
  • 転倒リスクへの不安:高回転域はバイクの挙動がシビアになる

特に初心者のうちは「バイクの限界よりも先に自分の限界が来る」ことが多く、無理に回すことは危険を伴います。

ZRX1200など100ps級バイクでも同様の壁がある

ZRX1200のようなネイキッドタイプでも、100psあれば相当な加速力があります。特に高速道路やワインディングでは、回し切る前に恐怖心が先に来るという方も多いでしょう。

筆者の体験では、ZRX1200でも2速・7000rpmを超えたあたりからリアが軽くなったような挙動を感じ、回しきるには精神的な壁がありました。つまり「パワー」よりも「自信」と「経験値」がものを言う世界なのです。

リッターSSで回し切るための練習方法

いきなり上まで回すのは無謀です。まずは段階的に以下のような練習ステップを踏むのが安全かつ現実的です。

  • 1. パーシャルスロットルでの操作感に慣れる
  • 2. 中回転域(6000rpm程度)まで回して加減速のコントロールを体得
  • 3. サーキット走行会に参加し、クローズドで限界域を体験

特にサーキットでは、直線区間でのフル加速体験が安全にできるため、高回転への恐怖を克服する大きな一歩となります。

「回し切る勇気」は目的か結果か?

高回転まで回すことを「目的」にしてしまうと、無理をして危険な操作になることもあります。本来はコーナー脱出やブレーキングを含む全体の操作の中で自然と回すようになるのが理想です。

プロライダーでも、コースや状況によっては全開にしないことも珍しくありません。大切なのは「バイクと対話すること」。

まとめ|回し切ることより、乗りこなす喜びを大切に

リッターSSを上まで回し切るのは、技術・経験・環境すべてが整ってこそできる行為です。恐怖を感じるのは当然であり、無理に克服する必要はありません。

むしろ、バイクのフィーリングを理解し、コントロール下に置くことこそが本当のライディングの醍醐味です。回転数にとらわれず、自分なりの楽しみ方を見つけましょう。

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