バイクのカスタムで人気のLED化ですが、ウインカーインジケーターをLEDに交換したところ、左右どちらかしか点滅しないというトラブルが報告されています。特にホンダFTR223などの一部車種では、構造上このような現象が起こりやすいため、正しい対処が必要です。
インジケーターが片側しか点灯しない原因とは?
従来のバイクメーター内のインジケーターは電球(バルブ)で構成されており、左右のウインカー回路の中間に1つのバルブを挟んで共通利用していました。これは「1球式」と呼ばれる方式で、アースに流れる電流を左右の点滅で使い分けています。
この場合、LEDに交換すると極性があるため、一方の回路からしか電流が流れず、結果として片側しか点灯しなくなる問題が発生します。
対処法①:LED対応のダイオード分岐ハーネスを導入
もっとも確実な方法は、ダイオード分岐回路を組み込んだハーネスを使用することです。左右のウインカー信号をダイオードで合流させ、LEDインジケーターに適正な電流を一方向から流す構成に変えます。
このようなハーネスは市販されており、配線に自信がない方でもカプラーオンで装着できる製品もあります。FTR223など古いバイクでは、これがもっともシンプルかつトラブルのない解決策です。
対処法②:LED対応のインジケーター回路に改造する
自作で対応したい場合は、左右のウインカー配線からダイオード(IN4007など)をそれぞれ1本ずつ取り出し、LEDのプラス側へ合流させます。そしてLEDのマイナス側を確実なアースに落とすことで、両方のウインカー動作に対応できます。
この改造には最低限のハンダ作業や絶縁処理が必要ですが、電気回路が得意な方にはおすすめの方法です。
対処法③:LEDではなくハロゲン球に戻す
どうしてもLED化の配線が面倒な場合は、インジケーターのみハロゲンのウェッジ球(T10など)に戻すのも一つの選択肢です。電球には極性がないため、もともとの「1球式」配線のままでも左右どちらも正常に点滅します。
ただし、LEDと比べて消費電力が高く寿命も短いという点はデメリットです。
実際のFTR223オーナーの体験談
FTR223に乗るユーザーの中には、ウインカーLED化時に同じトラブルに遭遇した方が多く、Webikeなどで販売されている専用ダイオードハーネスを使用して解決しています。配線の知識がない方でもポン付けで対応できたという声もあり、初心者にもおすすめです。
まとめ
バイクのインジケーターランプをLED化する際に左右片側しか点滅しない問題は、回路構造とLEDの極性によって起こります。FTR223のような1球式構造では特に起こりやすいため、ダイオード付きハーネスを使うか、LEDに合わせて配線加工を行う必要があります。手軽さ重視なら市販ハーネスの導入、自作派ならダイオード回路の構築で対応しましょう。
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