ヤマハJOG(型式SA36J)のギアオイル交換は、定期的なメンテナンスの中でも比較的簡単な作業です。しかし、ボルトの締め付けトルクを誤ると破損やオイル漏れの原因にもなるため、正確な数値と手順の把握が重要です。この記事では、初心者にも分かりやすく交換方法と注意点をまとめました。
ギアオイル交換が必要な理由
ギアオイルは、駆動系ギアの潤滑や冷却を担っています。長期間無交換のままだと、オイルが劣化して潤滑性能が落ち、ギアが摩耗する恐れがあります。
SA36Jはスクーターとして街乗りに適していますが、メンテナンスを怠ると燃費悪化や異音の原因にもなりかねません。走行5,000~10,000kmごとの交換が推奨されます。
ギアオイルの排出・注入ボルトの正しい締め付けトルク
SA36J型JOGのギアオイル交換に関する公式な締め付けトルクは以下の通りです。
- ドレンボルト(排出側):12N·m
- フィラーボルト(注入側):12N·m
※ボルトの材質がアルミで比較的柔らかいため、強く締めすぎるとネジ山を損傷する恐れがあります。デジタルトルクレンチの使用は非常に有効です。
必要な工具とギアオイルの種類
作業には以下の工具があるとスムーズです。
- 12mmのレンチまたはラチェット
- デジタルトルクレンチ(12N·m対応)
- ギアオイル(ヤマハ純正:ギアオイル 80W-90 GL-4推奨)
- オイル注入用のノズルまたはスポイト
- ウエスや使い捨て手袋
ギアオイルの必要量は約100ml~120mlほどで、ヤマハ純正オイルであれば小容量タイプで十分です。
交換作業の手順
1. エンジンを数分かけて、オイルを温め流れやすくする。
2. バイクをセンタースタンドで安定させる。
3. ギアオイル排出用のドレンボルト(車体左側)を外し、オイルを排出する。
4. 完全に抜けたらボルトを清掃して、12N·mで締め直す。
5. フィラーボルト(上側)を外し、新しいオイルを注入。
6. 規定量を注いだら、フィラーボルトも同じく12N·mで締める。
交換時の注意点とトラブル防止
・ドレンとフィラーボルトを間違えないよう確認する(サイズや位置)
・締めすぎは破損の原因、必ずトルクレンチを使用
・オイル注入後にレベルの確認を怠らない
・オイル漏れがないか走行後にチェックする
初心者でも可能な作業ですが、不安がある場合はバイクショップへ依頼するのが安心です。
まとめ:ギアオイル交換は正確なトルク管理がカギ
・SA36J型JOGのギアオイルの排出・注入ボルトのトルクは共に12N·m
・トルクレンチの使用でネジ破損防止
・純正オイルと適切な工具でDIY交換も可能
・不安があるなら無理せずプロへ相談
定期的なメンテナンスで、愛車をより長く快適に乗り続けましょう。
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