カロッツェリアのAVIC-RF721でiPhoneの画面をミラーリングしてYouTubeなどを再生しようとした際、ナビのHDMI入力に切り替えても映像が表示されず、代わりにドライブレコーダーの映像が映るという現象に困っている方も少なくありません。この記事では、こうした現象の原因や確認すべきポイント、解決策を実例とともに解説します。
AVIC-RF721のHDMI入力構造を理解する
まず前提として、AVIC-RF721にはHDMI入力が1系統のみ搭載されています。このHDMI端子は外部映像入力として機能し、基本的にはスマートフォンやメディアプレイヤーなどの映像信号を受け取ることができます。
しかし、HDMI端子が既に他の機器(例:ドライブレコーダーやリアカメラユニット)と接続されている場合、HDMI信号の切り替えができず、ナビ側で他機器の映像が優先表示されてしまうケースがあります。
iPhoneからのミラーリング接続で確認すべきこと
iPhoneの映像をHDMI出力するには、Apple純正のLightning – Digital AVアダプタとHDMIケーブルが必要です。テレビでは正常に映っても、カーナビでは表示されない場合、以下のポイントを確認してください。
- HDMI入力が他機器(例:ドライブレコーダー)に接続されていないか
- HDMI切替が可能な設定がナビにあるかどうか
- ナビ側がHDCP(著作権保護)付き映像に対応しているか
YouTubeやNetflixなど一部のアプリでは、HDCPによって映像信号がブロックされることがあります。これにより音声は出ても映像が表示されないといった現象が起こります。
ドライブレコーダーとの接続干渉の可能性
AVIC-RF721に前後ドライブレコーダーを接続している場合、その入力系統がHDMI端子を使用している可能性があります。この場合、HDMIの自動切り替えが行われず、ナビ側は常にドライブレコーダーの映像を表示してしまいます。
特に一部のリアカメラ連携型ドライブレコーダーは、ナビのHDMI端子に直接接続されるため、iPhoneを接続しても信号の上書きができないという構造的な制限があります。
HDMI分配器での対処は可能か?
HDMIポートが1つしかない場合、「HDMI分配器(セレクター)」の導入を検討する方もいるかもしれません。しかし注意が必要です。
- パッシブ分配器(同時出力タイプ)では、複数信号が干渉して映らないことが多い
- セレクタータイプ(切替式)であれば、手動で切り替えれば使用可能なケースあり
- ただし、車載環境では切替の手間や配線の複雑さが難点
ドライブレコーダーの入力をAV端子や専用ポートに変更できるかを確認し、HDMI端子をiPhone専用に空けるのがベストです。
実際に試すべき接続パターン
以下の構成が推奨されます。
- ドライブレコーダー → ナビの専用ドラレコポートまたはAV入力端子
- iPhone → Apple純正Lightning – HDMI変換アダプタ → HDMIケーブル → ナビのHDMI端子
この構成なら、HDMI入力が競合せず、ミラーリングも安定して行える可能性が高くなります。
まとめ:HDMI入力競合を回避して快適なミラーリングを
AVIC-RF721でiPhoneミラーリングができない原因は、HDMI端子が既に他の機器に占有されている、または著作権保護による信号ブロックが影響している場合があります。
ナビの構成を再確認し、HDMI入力の接続先を見直すことで、多くのケースで改善が期待できます。また、HDMI切替セレクターの使用や、ドライブレコーダーの入力変更も有効な選択肢です。
確実な解決のためには、購入店や専門のカーオーディオショップでの配線確認・再構成を依頼するのも安心です。
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